監督:早川千絵 現代版(未来版?)姥捨山という触れ込みのSF。 設定に大きな無理はなく、安楽死は任意でありながらも「良きこと」として皆が扱い,ふんわりと笑顔で勧めてくるあたりがリアリティーを醸成している。 個人的には安楽死推進派で、自分の病気が進みあとは苦しむだけとなったら殺して欲しい。年間自殺者が2万人を超える我が国において何を今さらと思っている。が、意識不明者の管を外すのさえ何十年も議論が進まないあたりからしても現実的には達成されないだろう。 とまあメッセージ性がかなり強いので映画としてどうこうはなかなか語りづらいが、ラストの淡々としながらも押し寄せる緊張感とプレッシャーは一見の価値あり。…