姫野カオルコ『昭和の犬』 今日は年が明けて初めての読書の話題。最近読んだ本から2冊。 1冊目は姫野カオルコの『昭和の犬』。 名前は知っていたが、今まで読んだことがなかった作家だ。直木賞受賞作で、ブックオフの100円コーナーで見つけたので一度読んでみようかと思い買ってみた。 連作短編の形で、それぞれの章の題名が、「ララミー牧場」「鬼警部アイアンサンド」といった、その頃にテレビで放送されていた外国ドラマの題名となっていて、時代を表している。 主人公の柏木イクには作者自身の姿が投影されており、一人の少女が家族や周りの世界との関係にとまどいながら、成長していく姿が、その時々にそばにいる犬たちとのかかわ…