野中広務は日本の政治家(1925.10.20 - 2018.1.26)。自民党に所属して、官房長官などを歴任した。この人が独特なのは、京都の被差別部落の出身で、若いころの差別体験から政治家を志した。 所属ゆえに彼の政策は必ずしもリベラルの支持を受けなかったが、彼の人柄に惹かれる人がいた。 永六輔さんが、「あの人(野中さん)が、あちら(権力側)にいてくれるだけで、なぜか気持ちがホッとしていた」と語ったことがあった。同じように、この人なら、私たちの気持ちをわかってくれるのでは、と多くのマイノリティが野中氏にすがった。それはマイノリティだからこそわかる「におい」が野中氏にはあるからだ(P152) そ…