ことばを聞こうとしているのではない、裸のたましい ひとりひとりの子どもの内面には広大な宇宙が存在することを、大人はつい忘れがちである 時々子どもは、親にとって一見不可解な質問をしたり、遊びや行動をすることがある。 それをただ「子どものすることだから」と切り捨てずに、「一体どういう意味があるんだろう?」と考えながら探っていくのが本書である。 それはおそらく天体望遠鏡でのぞいているだけでは理解しえないものだ。ロケットに乗り込み、子どもの宇宙に直接飛び込んで行くことが必要だ、と本書は教えてくれる。そしてそれは、同時に自分自身の宇宙を探索することでもある。 ご存じの方も多いと思うが、著者の河合隼雄は心…