私は子供がわりと好きだ。 だが、それは実はブラジルに住むようになってからの事である。 ブラジルに来たばかりの頃は、私もまだそこそこ若く、友達にも子供を持って居る者もあまりおらず、うまい接し方がわからなかった。 しかも青さゆえややとんがっておったので、「かわいー!なんさいでちゅか~!」などと声のキー♯3上げの幼児語で話しかける善人感丸出しの知人などを見ると、ケッ、などと心の中に黒いゲル状のものを渦巻かせたりしていた。 それに、まだ人間より虫に近いような幼き者だとしても、同じくひとりの人間なのだから、子供扱いをし下に見るのではなくがっぷりよつで対等に向き合わなければならない。そんな誠実なオレ。 声…