可愛い我が子がいる。まだ幼い。あまりにも愛おしくて、自分はこの子に出会うために生まれてきたのだとすら思う。こんなふうに思えるだなんて、産む前は考えられなかった。子供を持つということを、ひどく深刻に捉えていたからだ。 子供の話題になると、一定数湧く意見がある。なぜ今の時代に子供を産むのか。この先、幸福に生きられる保証などないのに。自分は、生まれてきたくなかった。子供を産むなど、親のエゴである。 この頃、多様性だとか、ジェンダーのグラデーションだとかで、今までの「結婚して子供を産みマイカーマイホームを買う」生活への反発なのか、子供を持つという選択の負の面ばかりが取り沙汰されているように感じる。「そ…