息子が両親を訴える、その罪状は? と問われ、息子は答える、「僕を生んだ罪」と。何やら、衝撃的なオープニングの映画なのである、しかもこの息子は12歳か14歳くらいの年はもいかない少年であり、人を刺した罪で逮捕されている。12歳か14歳といって、はっきりした年齢を書くことができないのは、この少年の出生届が出されておらず年齢がはっきりわからない、日本で言ったら、戸籍のない子供、ということになろうか、とにかくも、自分が何者であるのか証明できる、証明書を持たない子供、なのである。 そんな少年ゼイン君がこの映画の主人公であり、映画はゼイン君が逮捕されるに至るまでの、彼の劣悪で、悲惨、かつ、絶望的な境遇を回…