治承四年九月三日、平家方で安房国長狭郡を治める長狭常伴が頼朝の宿屋を襲撃しました。しかし、三浦義澄が常伴を一戦場(いっせんば 現千葉県鴨川市)で迎え撃って勝利を収め、これで安房で頼朝の抵抗する勢力はいなくなりました。 この戦いで、地元の漁師・仁右衛門が太海浜に浮かぶ小島の洞窟「源頼朝かくれ穴」に頼朝を避難させ救ったという伝説があります。 頼朝は人生最大の危機を救ってくれた仁右衛門にこう言います。「わしが平家打倒を果たしたなら、おまえに安房一国を与えよう。」(頼朝、安房一国を安売りしすぎー)それを聞いた仁右衛門は、やっぱりここでも安房一国を穀物の粟一石と勘違い。「粟なら畑で取れます。それより私に…