「アームチェア・ディテクティヴ(Armchair Detective)」の和訳で、推理小説の形式の一。 主に、自ら事件現場に赴かずに、手元にある証拠等だけで事件を解決する探偵又はそのような探偵によって解決される物語をいう。 「ベッド・ディテクティヴ」ともいう。
ハリイ・ケメルマン『九マイルは遠すぎる』ISBN:415071102X ジョセフィン・テイ『時の娘』ISBN:4150727015 都筑道夫『退職刑事』 バロネス・オルツィ『隅の老人の事件簿』
ボーン・コレクター 上 (文春文庫) 作者:ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋 Amazon ボーン・コレクター 下 (文春文庫) 作者:ジェフリー・ディーヴァー 文藝春秋 Amazon 読了してから一か月以上経過してしまいましたので、もう「読んだという記録」を残すためだけの記事になってしまいそうです。 なのでいつも薄っぺらい感想も、今回は輪をかけて薄っぺらいものになると思いますがご容赦ください。 さて、まずはこちらを・・・。 wakuwaku-mystery.hatenablog.com 自分が2023年中に読んだ作品の中で断トツで一番面白かったのが『クリスマス・プレゼント』でした。 この作…
いよいよ本番が3日後に迫ってきました。もう何回喋ったかわからない演目(アガサ作品)ですが、初めての大舞台に訳もなくびびっております。下調べをすればいいのに、つい違う資料に目が行ってしまうのは、宿題を前にした学生のようなものでしょう。 というわけで(どうゆうわけ?)、棚に鎮座した読みかけのミステリーに手が伸びてしまいました。 『オックスフォード運河の殺人』は、イギリスのミステリー作家 コリンデクスター(1930-2017)、の傑作です。代表作に、「ウッドストック行き最終バス」、「謎まで3マイル」、「キドリントンから消えた娘」、「主任警部モース シリーズ」、などなど。 イギリスの交通網の発達の歴史…
山本美月さん主演でドラマ化された作品です 2020年にテレビドラマ化された作品です。知っている方も多いかと思いますが、ドラマと原作は、雰囲気が少々違います。山本美月さんが演じた天野ゆいかは、影のある女性です。ちょっとした秘密や事情を抱えていました。一方、原作の主人公:天野ゆいかは、いたって普通のOLです。確かに、少し癖のある人間ではありますが、一般の大人の女性です。ドラマはドラマ、原作は原作で、それぞれの良さがあり、それぞれの面白さがありました。どちらも知らないという方は、ぜひ、原作から読んでみることをお勧めします。 ランチ探偵 安楽椅子探偵の華麗な推理を味わえる作品です。推理の前に、ランチが…
こんにちは。買ってきたかき揚げを翌日に食べると、油がギトギトしてオイシクナイ…ことを発見したサトーです。温めたんですが、レンジでチンしたのがまずかったのでしょうか。トースターだったらまだマシだったのかなーと思ったんですが、うち、トースターないんですよね。まあしょうがないです。次から、かき揚げは買ってきた当日に食べることにします。 さて、最近読んだ本の感想です。 安楽椅子探偵 ってご存じですか?安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)っていうのは自分で現場に行ったり、積極的に証拠集めをしないで部屋の中にいたままで、事件を解決しちゃう探偵のことです。 例えば、本人は部屋の中の安楽椅子に座ったま…
今回紹介するのはこちら。 名探偵のままでいて 作者:小西マサテル 宝島社 Amazon 宝島社が主催している「このミステリーがすごい!」で2023年の大賞を受賞した作品です。 著者の小西マサテルさんは、小説家としてはこれがデビュー作になりますが、もともとお笑い芸人から放送作家に転身してラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」などの構成をずっと担当していたようです。帯にはナイナイの岡村さんによる推薦コメントがついていますが、これはそういう経緯があるからみたいです。 本書をざっくり説明すると「認知症になってしまった祖父のところに孫娘(社会人)が身の回りで起きた謎を持ち込んで解決してもら…
「ミステリーの女王」と言われたアガサ・クリスティー。ある程度、彼女の推理小説は読んでいますが、 自分と相性が悪い小説が2作品あります。 その2作品とは「スタイルズ荘の怪事件」と「カーテン」です。 前回の記事では「スタイルズ荘の怪事件」について書いてみました。なので、今回は「カーテン」という小説が何故、 自分と相性が悪いのか書いてみます。 推理小説の設定で「安楽椅子探偵」という設定があります。 この設定は簡単に説明すると、探偵が事件現場を調査するのではなく、 事件の情報を元に推理して、事件を解決する設定です。 そして、自分はこの設定の長編小説を読むのが苦手です。 何故、苦手かというと感覚的に何か…
九マイルは遠すぎる (ハヤカワ・ミステリ文庫 19-2) 作者:ハリイ・ケメルマン 早川書房 Amazon 推理小説の設定で「安楽椅子探偵」というのがあります。 この設定は簡単に説明すると、探偵が事件現場を調査するのではなく、 事件の情報を元に推理して、事件を解決する設定です。 ハリイ・ケメルマンの短編集「九マイルは遠すぎる」は、 「安楽椅子探偵」の代表的な作品です。 この短編集には、表題作の「九マイルは遠すぎる」を含めて、 計8編の短編小説が編集されています。この短編小説に共通して登場するのが、主人公の群検事(自称:私)と、 その友人であるニコラス・ウェルト教授。(略称:ニッキィ)の2人。8…
ミス・マープルと十三の謎 (創元推理文庫 105-8) 作者:アガサ・クリスティ 東京創元社 Amazon 【「エルキュール・ポワロ」と「ミス・マープル」】 この2人は「ミステリーの女王」アガサ・クリスティーが創作した代表的な探偵です。そして、この両者は自身の事を動物に例えています。まず、ポワロは小説の中で自分を「猟犬」と例えている場面があります。(ポワロは「猟犬」よりも「パグ」みたいだと、自分は想像をしています。)そして、マープルは小説の中で自分を「おいぼれ猫」と例えているのですが、この例えは本当にピッタリだと思います。何故そう思うのか?ミス・マープルの人物像について、簡単にまとめます。・彼…
主演は菅田将暉さん。 あんまり連ドラは観ないのですが、今季はこちらのドラマを観ていました。 原作が漫画家の田村由美さんということだったので面白そう。。。と 思ったことが動機です。 (まだ原作を読んでいませんが。(^^;) 菅田将暉さんが主演のドラマを観るのも初めてで、今年は大河ドラマにも 出演されていますね。 大河ドラマではちょっと危ない人?の源義経を演じてらして、憑依型の 俳優さんと評されているらしいです。 個人的には、某携帯会社CFの「鬼ちゃん」が元気が良くて好きかなぁ。☺️ 内容は、久能整(くのうととのう)という名前の大学生がある殺人事件の 容疑をかけられるところから始まり、取り調べや刑…
フロアを沸かすラッパーのAI合成動画まとめ ※海外でミーム化しているフロアを沸かすラッパーのAI合成動画の元ネタになったのは米ラッパーのリル・ヨッティさん(Lil Yachty)さん。 www.youtube.com AI合成動画は『呪術廻戦』『ぼっち・ざ・ろっく!』『星街すいせい』などが投稿されています。 宿儺 www.youtube.com フロアを沸かせるきくりさん pic.twitter.com/EAehA4eNd8 — 米利菓 (@torako778) 2024年4月21日 フロアを沸かす星街すいせい pic.twitter.com/jtdjbTIffu — Sea👑【星詠み】☄️ …
4月になり、また大量のアニメが始まる。今期も前期と同程度の70強の新作アニメがスタートし、完全新規のアニメはおよそ50にも及ぶ。毎回言っているが多すぎる。だがこのおびただしい数のアニメの中から、自分に合った作品を探し出せたときの喜びもひとしおである。世間で人気だからと言って自分にとって面白いものなのかどうかは別だし、自分に合っているものである方が100倍重要だ。それにはやはり自分の目で見て確認するのが一番確実なので、応独占配信されているもの以外のすべてのアニメに一応目を通すつもりだが、この記事では前期と同じように視聴候補に挙がったものについてのみコメントする。だがあくまでも一話を見た時点のもの…
Netflixは「椿の花咲く頃」を最後にキャンセルしました。とあるサービスを契約したら3ヶ月分無料がついてきたアマプラを、今は楽しんでいます。ガッツリとドラマを見る気力がなくて映画をちょこちょこと見ていましたが、感想が溜まってきましたので6本分ざっくりと。 ガールコップス 2019年の映画。有能なのに活躍の場が与えられない女性4人(正確に言うと2.5人ぐらいかな、うち2人はちょこっとフォーカスがあたる程度で、2人で0.5人分ぐらいのボリューム)のドタバタ劇。ドタバタ劇の宿命で、内容は正直あまり記憶に残ってません。主演はラ・ミランさん。50歳ぐらいでしょうか。この方はほぼ初見でしたが、後から見た…
5chアニメ速よかったね5chアニメ速 1閃光弾!5chアニメ速 2新一とキッドが似てるのってまだ理由わかんないんだっけif(typeof(adingoFluct)!="undefined") adingoFluct.showAd('1000194985'); window.gnshbrequest.cmd.push(function() { window.gnshbrequest.applyPassback("1536626", "[data-cptid='1536626']"); });5chアニメ速 3>>2父親兄弟だったらしいぞ5chアニメ速 209>>3キッドの親父にキッドって名前つ…
体調が悪く、寝床でずっと本を読んでました。 官兵衛様好きなのに ずっと手をつけてなかったゴメンナサイ…! 黒牢城 (角川書店単行本) 作者:米澤 穂信 KADOKAWA Amazon ジャンルとしてはミステリーで、それでいて戦国時代を舞台にした作品で。 歴史ものは初めて執筆された方だったと記憶しているのですが、時代物ジャンルに浸りきっている読者及び作者では、悪く言えば凝り固まって出てこないような着想と描き方に新鮮! おもしろい! と唸りました。 なるほど確かに、籠城戦をしてる城は、疑心暗鬼飛び交う「巨大な密室」だな! 幽閉された切れ者軍師を、安楽椅子探偵にするのか! とワクワク読みました! ゆ…
『アリバイ崩し承ります』(サイン本) 大山誠一郎 解説・乾くるみ 実業之日本社文庫 2019年11月30日 初版第1刷発行 美谷時計店には「時計修理承ります」とともに「アリバイ崩し承ります」という貼り紙がある。難事件に頭を悩ませる新米刑事はアリバイ崩しを依頼する。7つの事件や謎を、店主の美谷時乃は解決できるのか?! 『2019本格ミステリ・ベスト10』第1位。 所謂「安楽椅子探偵」ものの短編集である。 「時を戻すことができました。__アリバイは崩れました。」の決め台詞とともに美谷時乃の解決編が始まる。 そのアリバイトリックのバリエーションの豊かさは、粒ぞろい。 事件はもちろんの事、日常のアリバ…
待ちに待ちわびた7年ぶりのまじっく快斗新作!!!!!! この間白馬がコナンにでてきたので、もう少し先かな~と思っていたのですが、まさかこのタイミングで読めるとは思わず、連載再開決定からずっと大はしゃぎです。 ということで、今回も1頁ごと感想を書いていこうと思います! 新情報が多すぎて正直1コマずつ話す勢い笑 毎度当然のことながらネタバレしかないのでご注意を! まだ読んでない人は本屋に行くか、電子書籍で買うかして早く読んでください!!!! 特に今話は6巻1話目で、単行本いつ出るか全くわからないので本誌を買ってください!!!! amzn.asia サンデー買い逃してもバックナンバーが買える…良い時…
『ミステリマガジン』2024年5月号No.764【シャーロック・ホームズを演じる】 毎度毎度のホームズ特集ですが、今回は変化球で来ました。「ノサカラボ 野坂実氏メール・インタヴュー」 朗読劇というニッチなホームズ。 「サー・ヘンリー・バスカヴィル殺人事件」エリザベス・エルウッド/日暮雅通訳(The Murder of Sir Henry Baskerville,Elizabeth Elwood,2023)★☆☆☆☆ ――私は効果音に合わせて魔犬を撃った。サー・ヘンリー役のロジャーが野獣に噛みつかれたようによろめき、白目を剥いてステージの床に落下した。凶器は小道具室に保管されていたリヴォルヴァー…
今日、「現場の人」になりました。 端的に言えば、「反現場至上主義」だった。 「お医者さんじゃない人」じゃなくなりたくない、という気持ちは以下の記事でも触れてみた通りだ。 kotoba-chz.hatenablog.com 現場に近づけば近づくほどに、「医師」(になろうとする者)であるというだけで尊敬されたり、敬遠されたり、ジャッジされたりする居心地の悪さを感じてきた。「良くも悪くも」ではない。私にとっては完全に悪かった。 これに昔からの「反現場至上主義」が合併して、私は完全にこじらせていた。 遡ること10年前、私は作文コンクールで銀賞を取った。金賞の人はかなり大変な生活を送っていて、その半生を…
House M.D. 患者は嘘を吐くから、と診察嫌いの医者。 六年間も診察せずに解雇されなかったのは驚きです。 確かに患者は嘘を吐くし、痛みの度合いとか箇所とか期間とかが正確じゃなかったり、その証言で診断していくのも一苦労かも……? などと予想しながら見始めました。前評判は高評価だったような? ぐらいの知識で視聴開始です。 --------------以下 1話内容感想-------------------- 幼稚園の就業中に倒れて運ばれて来たレベッカ。 医者が顔付き合わせて病名をあれじゃないかこれじゃないかとしているシーンがリアル。 MRI検査ってハンマー音がしますと言われるけれど、あの狭い…
ドラ泣きさせて頂きました。感動をありがとう。 以下に、2024年に日本で公開された映画「変な家」のネタバレを記載する。 映画をご覧になっていない方は閲覧を控えて頂くか、十分に注意して先に進んでほしい。 はじめに 劇場版「変な家」は、ウェブライターの雨穴による作品「変な家」を原作にした映画である。 最近の私はSNSやテレビをあまり観なくなってしまい、そもそもそんな映画が上映中であること自体を知らなかった。 ただ、どうやらこの映画の評判が荒れているらしく、観に行った友人は「確かに原作の雰囲気は無いけれど、そういうミステリギャグホラーだと思って楽しめばいいのに、ここまで酷評されるのはモヤモヤするなあ…
小西マサテル 「名探偵じゃなくても」「名探偵のままでいて」が面白かったので続編であるこちらを読んでみました。 レビー小体型認知症である主人公の祖父が孫娘から持ち込まれる事件を聞くと幻視でその出来事を見たかのように真相を推理するという安楽椅子探偵系のミステリー短編集となります。本作から登場するキャラクターがいること以外は物語の流れは前作と変わっていません。ミステリーとしてみると前作よりも軽めに作られています。真相もそこまで複雑ではないので自分で推理したりする必要はないでしょう。本作の見所となるのは物語の雰囲気の良さにあるでしょう。主人公と祖父のやり取りや幻視に対しての反応などといった家族愛の描写…
久々に日記に残したくなるくらい微妙な映画を劇場で観たので。一文で表すなら、「本家の動画でやらないこと全部盛り」って感じの映画でした。 原作の履修具合は以下の通り。・オモコロ特集読了・YouTube動画視聴済み・小説版は未読 加えて、私は最初に「変な家」が世に出たWeb媒体「オモコロ」を概ね楽しんでいて、関連する動画チャンネルもひと通り視てる部類の人間です。 *****Web記事と動画の内容をどうやって劇場尺にするのかなーと思いながら観に行ったんですが、答えは『ホラー要素と因習村を足す』でした。 因習村の部分は小説の加筆要素なのかな?YouTube動画みたいに安楽椅子探偵状態では映画として盛り上…
・アリバイ崩し承ります著者:大山誠一郎 ナレーター:友木えりこ出版:実業之日本社文庫(audible版) 「ゲームの王国」が重量級過ぎたので、ちょっと次は軽いので…ということでチョイスした作品。本格推理の連作短編集。ちょうどよかったですw。 腕時計の電池交換のために入った時計店には「時計修理承ります」という張り紙に並んで、「アリバイ崩し承ります」という張り紙が。ちょうど抱えている事件のアリバイ崩しに悩んでいた新米刑事の<僕>は、藁にも縋る気持ちで店主の美谷時乃に相談をする… なんで20代の若い女性がこんな複雑なアリバイをすぐに解き明かせるねん刑事とはいえ、短期間(半年ほど)の間に「アリバイ」が…
・なるべく作中のキャラクターに見せ場を作りたい。物語にメリハリをつけたい。 →ヒロインでシーフという性質を活かすなら、役割的に早期警戒、レーダー的な役割を求められると思う。デフォルトの役割は罠や宝箱、遺跡攻略のヒント発見。 ヒロインがお膳立てして、主人公が問題解決する。 →求められる役割が割と探偵に近い感じかな。 日の目は見ないかも知れないけど、分かってる人物から重要視されるような立ち位置。 →このタイプの問題点として、活躍の機会がマンネリ化する感じかな。 ロードス島戦記のウッドチャックとか、どんな感じで活躍していたか思い出した方がよいかも知れない。どちらかというと、便利屋、使いっ走りとして使…