熊野詣の僧侶安珍に恋した清姫が想いを拒絶されたのを恨み、逃げる安珍を蛇身となって日高川を超え道成寺まで追いかけ、安珍が寺の鐘に隠れるとその鐘に巻きついて、口から吐く炎でついに焼き殺してしまうという話。 今昔物語巻11所収のものをはじめ、各種バリエーションがある。この物語を題材にしたもので有名なのは能の「鐘巻」「道成寺」、人形浄瑠璃「日高川」、歌舞伎の「京鹿子娘道成寺」など。
はじめのページには、 伝統芸能は、数珠つなぎと 書かれています。 互いに影響を与え合って成立しました。 同じ物語を 演出や構成、解釈も別々に 感じることができるそうです。 浪曲~義理と人情の歌芸、演歌の世界でも活躍する浪曲師あり~ 文楽~人形浄瑠璃、精巧な人形は人形遣いによって命が吹き込まれ、表現豊かな三味線と義太夫節(ぎだゆうぶし)は粋の美学 歌舞伎~舞台装置の巧妙さ、派手さ、出演者数は突出、舞踊の型にメッセージ~ 講談~講談は講釈(こうしゃく)ともいい、かつてはお坊さんが経典、漢文を説明することを指した。 「講釈師見てきたような嘘をつき」 といった川柳もある。 狂言〜多様なおかしみをみせる…
2020年も残り2週間ほどとなり、年間ベストが次々と発表される時期になりました。年明けには「SFが読みたい!」の2021年版も刊行され、今年のベストSF作品が発表されるでしょう。 しかし今回は一足も二足も早く、来年(2021年)の年間ベストに選ばれるに違いない作家、空木春宵の紹介をしたいと思います。 繭の見る夢(創元SF文庫『原色の想像力2』2012) 感応グラン=ギニョル(東京創元社「ミステリーズ!Vol.96」2019) 終景累ヶ辻(創元SF文庫『時を歩く 書き下ろし時間SFアンソロジー』2019) 地獄を縫い取る(東京創元社『GENESIS 創元日本SFアンソロジーⅡ 白昼夢通信』201…
お不動の目に移りゆく冬の山 道春 おふどうの めにうつりゆく ふゆのやま 不動明王、お不動さまと言われています、怒った顔の仏さまをご覧になったことはありますか。右目を天にむけ、左目を地にむけ、剣と縄をもち、燃えさかる炎を背にしています。 色々断ち切り、焼き払い、吊るし上げる荒々しい仏さま。 よく見ると火の中に鳥がいたり、山を修行するヒトを守ると言われ、親しみのある仏さまです。 千葉県にあります、 成田山新勝寺は、この不動明王をご本尊に祀られています。 歌舞伎役者の初代市川團十郎が、子授けを願いしたところ成就し、親子でお礼の気持ちを表した演目をつくったところ、大盛況だった経緯で、市川家のお不動信…
本作『BELL』は、古典『安珍清姫物語』(あんちんきよひめものがたり)を写真で表現した創作的な作品だ。現在の現実に、物語の世界観が乗り移るようにして展開される。プリントがそれぞれ多種多様な額装で提示されているのは、それぞれのシーンが同じ時系列や視座の下にはなく、また現実と物語の間を行き来しているということを表しているのだろう。 「安珍」と「清姫」とは一体何者なのだろうか。 【会期】2020.11/26(木)~12/9(水)
ところが私にはその時(十二でした)もう女難があったのでございます。 However, at that time (it was twelve), I already had a woman's trouble. ここまでお話ししたのでございますから、これから私の女難の二つ三つを懺悔いたしましょう。 Since I have talked so far, let's regret a few of my misfortunes. 売卜者はうまく私の行く末を卜い当てたのでございます。 The seller has successfully guessed my future. そのころ、私の家から…
コロナ感染者急増中のさなか一泊のバスツアーに行ってきました。後ろめたい気持ちがあるのでアップするのをためらっていたのですがネタがないので・・・。画像は安珍清姫伝説で知られる和歌山県の道成寺の千手観音です(北向観音胎内仏・重文)。以前寄った時には本堂は閉じていたので小窓からお参りしただけでしたが、今回は扉が開いていたので間近でお参りすることができました。本尊の国宝の千手観音は宝仏殿に収蔵。現在本堂に安置されている像は、裏側を向いている秘仏北向観音の胎内仏であった観音像です。この辺りの背景は帰ってから調べて分かったもので、本堂の裏に北向云々と書かれてあったので軽くお辞儀をしてきただけでした。結構裏…
昨日6日より京都は祇園四条の南座にて「鬼滅の刃」×「京都南座 歌舞伎ノ舘」が始まりましたね!! TVアニメ「鬼滅の刃」と歌舞伎のコラボレーション展示で、2020/11/23(月・祝)までの期間開催されるそうであります。物語の題材にちなんで選出された歌舞伎演目の役に扮したキャラクターの貴重な描きおろしイラストパネルが、歴史ある南座の劇場空間に展示されるという興味深いイベントです。併せて実際の歌舞伎衣装も展示されるそうで、双方のファンが楽しめる内容のようであります。 現在社会現象を起こしている「鬼滅の刃」。歌舞伎と浮世絵好きのツボをぐいぐいと刺激され、このすえひろも日を追うごとにドハマりしている状…
もう旅行から帰って2週間経つので、記事をあげても良いかなあ… 旅行を計画したのはGO TOキャンペーンとは関係がありませんが、GO TOを利用しての旅行となりました。 いつも9月に東京方面に父と行っています。が今年は年寄連れで東京は怖い(こんなこと言うと怒られるかな…) そこで代わりに何処かに行こうかと。 黒部ダムに行きたかったんですが、年寄連れでJRだと荷物を持ってウロウロするのはいつも私。今年は三密を気にしながら、どの線に乗り換えるのかを探りながらになるのでいつもより大変。黒部まで自家用車で行くことにしました。 ところが大きな障害がありました。 うちにはお姫さまがいるんです。黒部まで車だと…
歌を詠み管弦の遊びに興じる大宮人から、軍馬を駆り雄叫びを放つ武士の世に変わると、光華やぐ昼から光が消え、芸術も急に陰った様な感覚に襲われます。 けれどそれは、外出先から帰って玄関に入った時に感じる一時の暗さであって、目が慣れると、そこに様々に優れたものが見えてきます。 それ迄の絵巻物の人物は、引き目鉤鼻の類型的な顔でしたが、平治物語絵巻になると眼に瞳が点じられるようになります。また、手が描かれるようになり、口を開けたり頬骨が描かれたりして、現実的な人物に近づいてきます。(源氏物語絵巻では手が描かれる場面は少ないです。) 絵巻物は、扱う内容によって、寺社の縁起物、祖師や偉人の伝記物、軍記物、仏法…
クラウド「ん?君は?」 ビリー「少なくとも、あなたの味方ということで。まずは、見えない敵をあぶりだすところから何とかしましょう。…それで、ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」 クラウド「ここでは無理だろうな。どこかに一旦隠れよう。…どうやら、霧が出てきたからそれを利用しよう。」 一旦二人は、霧に乗じて物陰に隠れることとした。そのおかげか、銃の音も鳴りやみ、辺りは静寂に包まれた。 ここで、クラウドたちに襲い掛かってきたシャドウサーヴァントと謎の敵について説明しよう。 シャドウサーヴァントの正体は、安珍清姫伝説に登場する【清姫】を基とした者である。美男の僧侶、安珍に恋をしてしまった少女、それが清…
ふらふら余所見しながら繁華街まで散歩してたら、ほんの数十秒先を越されてお目当ての店が満席に……仕方なくもと来た道を戻っている 21:39 #ソワレ まで時間があったんで冒頭を見逃すタイミングで観た。やっぱ鳥肌来たなぁ…ホラーは真夏に視た方がいい(笑) 純粋に楽しめたけど最後まで謎の怨霊が判んないままだった…続編やる気かね?🤔 しかし2本観終わって、まさかの国土交通大… https://t.co/qAslSsZqH7 20:19 2/13以来、212日ぶりの映画1本目は #事故物件 にした。滅多にホラーなんて観ないんだけど…|ω・`) たぶんケイゾク以来かなぁ https://t.co/pXvc…
映画『ソワレ』を鑑賞しての備忘録2020年製作の日本映画。111分。監督・脚本は、外山文治。撮影は、池田直矢。編集は、加藤ひとみ。 夜の海岸。波打ち際に佇む二人の影。雑木が陰をつくっている橋の袂でスーツ姿の岩松翔太(村上虹郎)が白のスエットの人物から指示を受けている。翔太は階段を駆け上がると、橋の上で一人待っている老女の元へ歩み寄る。ごく短い言葉を交わした後、翔太は老女から紙袋を受け取り、再び仲介役の元へ。振り込め詐欺の「受け子」を引き受けていた。すっかり信じ込んでたな。また頼むよ。仲介役は紙袋の中の風呂敷に包まれた札束から数枚の紙幣を引き抜くと、翔太に手渡す。翔太は舞台の稽古場へ。既に稽古は…
本日7日より御園座の10月公演 錦秋御園座歌舞伎のチケット一般発売が始まりました! ついに東京だけでなく名古屋の御園座でも歌舞伎公演が再開されることが本当にうれしく、感無量であります…しかもこれまで高額な印象であった御園座公演が少しお安くなっているようで、こちらも感無量です…! 今回は公演期間が2週間と短く、感覚を開けるため座席数も減っていると思われますので、お求めの方は何卒ご注意くださいませ。 公演の詳細 www.kabuki-bito.jp 一般発売日 2020年 9月7日(月)~ www1.ticket-web-shochiku.com 会期・上演時間 2020年10月3日(土)~18日…
長い事、100名城や西国三十三所のお寺からご無沙汰でそろそろ訪問したいんだけど、もう少し涼しくなってからかな。 今日はその予行練習でもないんだけど、職場近くの日高川町の道成寺に行って来ました。 道成寺と言えば、和歌山県民なら誰でも知っている民話『安珍清姫」の舞台。 子供の頃にこの話を聞かされた人間としては気持ち悪くて敢えて近寄りたい所ではないんですが、もういいおっさんですからね。 駐車場は参道(左)の直ぐ近くにあります。500円でした。 参道は、この石段だけです。体に優しいですね。 立派な楼門ですね。 うちの近所で楼門のあるお寺なんか見た事ないけど、地域差があるのかな。 仁王門(楼門)を潜ると…
「ソワレ」2020年8月28日(金)テアトル新宿にて。午前11時45分より鑑賞(C-11)。 ~繊細な心理描写で描く若い2人の逃避行。芋生悠が素晴らしい この日、夕刻、安倍氏が首相辞任を表明したわけだが、そんなことになるとは知る由もなく、東京・新宿のテアトル新宿へと足を運んだのである。テアトル新宿は、主にインディーズ系の日本映画を上映する映画館。新作がかかるたびに、かなりの頻度で足を運んでいる。 この日鑑賞したのは、「ソワレ」(2020年 日本)。豊原功補、小泉今日子らが立ち上げた映像プロダクション「新世界合同会社」による初プロデュース作品である。監督は設立メンバーの一人でもある外山文治。過去…