振り替えってみると,筆者の人生で“借り物”だったものはほとんどないことに気づいた。生まれた家も親の持ち家だった。高度成長期のど真ん中であり,買うものといえばまず間違いなく新品だった。学生の時の下宿,社会人になって1年目の下宿は,もちろん間借りだったが,それ以降は親の援助も受けながら小さいながらも新築マンションで独身時代を過ごし,家庭を持ってからは一軒家を構えて現在に至る。クルマも,兄が乗っていた最初の中古車以外は,新車での代替わりである。中型バイクはさすがにお試しで乗り始めたので中古車だった。非常にシンプルなデザインで周囲にも同じ車種はなく,腰を痛めるまでの5年間だが,満足のいく買い物だった。…