「家事代行を扱った作品」の第二弾は、楠谷佑『家政夫くんは名探偵!』(マイナビ出版ファン文庫、2018年)。家事代行会社で働いている三上光弥。おどろくほど推察力に優れています。刑事の連城怜の家で仕事をしているとき、彼の抱えている事件の真相を言い当てます。本書は、家事代行業務を行う光弥の名探偵ぶりを描いた作品であるとともに、家事代行業を描いたお仕事小説としても楽しめる作品に仕上げられています。 [おもしろさ] 家事代行というサービス業の醍醐味も この本でメインに描かれているのは、三上光弥の名探偵ぶり。しかし、ここでは、家事代行というサービス業の醍醐味についても描かれている点を強調しておきたいと思い…