私が高校卒業後の進路を考えていた時代。 その頃には多くの女子大や短大に「家政学部」がありました。 私は家庭科が苦手だったので、そちらは選択肢にはありませんでしたが。 現在は家政学部といえば栄養学であったり幼児教育であったりと、私がまさに興味ありそうな学問を学ぶ場でしょうか。 「家政学」はかっては家庭を治めるための学問、良妻賢母を育てるための学問と考えられていました。 しかし、明治以降、日本の家政学が目指したのは生活の中の諸現象を科学的に研究することでした。 家政学の一領域、家庭管理の分野で、家庭管理を「人類の共存上の活動に関する社会科学」と極めて広義に解釈した家政学者がいました。 井上秀(いの…