「家族のゆくえ」 吉本隆明 2006年3月1日 初版一刷発行光文社 先日読んだ「『すべてを引き受ける』という思想」という本の中で、茂木さんが吉本さんと対話をすることになったきっかけが、この「家族のゆくえ」の書評を茂木さんが新聞に書いたからだった、という話をされていた。 megureca.hatenablog.com 吉本さんの、「文章を書くのは自己慰安的な意味でやっている」という発言も興味深くて、吉本さんの本を読んでみたくなって借りてみた。 最初に、太宰治の「家族の幸福は諸悪のもと」という家族論を引用し、若い時の吉本さんは違和感を持ったものの、今八十歳近くになるとわかるような気がする、と言って…