古文研究法138-6 新古今集より:心なき身にもあはれは知られけり 鴫(しぎ)立つ沢の秋の夕暮れ 趣味の浅い無粋な私にもしみじみとした感興が湧き起こった。鴫の飛び立つこの沢で秋の夕暮れを見て。 N君:いかに無粋な僕でも三夕(さんせき)の歌は知っています。この西行の歌「心なき、、、」に加えて、寂連「寂しさはその色としもなかりけり槙立つ山の秋の夕暮れ」、定家「見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ」です。 Seeing snipes flying up from the pond in this autumn evening, I was surprised to know that a…