文人画家。 天保7年12月19日(1836年1月25日)ー 1924年12月31日。 京都三条通の法衣商十一屋の主人・富岡維叙の次男に生まれる。 幼名は知られておらず、若い頃は猷輔(ゆうすけ)と称し、その後は「百錬」「鉄崖」「鉄斎」など多くの雅号を用いた。 幼少の頃、大田垣蓮月に預けられ、国学を大国隆正に学び、また儒学・詩文・仏典を修め、維新後、石上神宮・大鳥神社の宮司となる。 大和絵から南画に進み、高逸な画風で新生面をひらいた。 生涯万巻の書を読み、1万点もの書画を残した。
兵庫県寺院探訪 蓬莱山 清荒神清澄寺 住所 兵庫県宝塚市米谷清1 宗派 真言三宝宗 総本山 拝観 無料 駐車場 無料 ランク ★(1.7)(5段階) 清澄寺本堂・大日如来(重文)を安置。 🔴清荒神清澄寺は、火の神・台所の神「荒神さん」として親しまれている寺院です。 境内には、荒神社と清澄寺が混同しており神仏習合の形態を今に残してます。 宇多天皇の勅願寺として、寛平8年(896)叡山の静観僧正を開山に迎え創建され 天皇より「日本第一清荒神」と下賜う由緒ある寺です。 源平合戦や戦国期の荒木村重の乱などで焼失し、安政年間(1855~60)頃 荒神社のある現在地に移転しました。 庶民信仰も盛んで、門前…
三月も下旬になり、京都でも各地で桜の開花が伝えられていますが、一部を除き満開まではもう少しかかりそう…でも今日は快晴でじっとしていられない! そんな私が思い出したのが、ここ車折神社です。昨年嵐山の桜が満開の時に、ついでに見に行ったのですが、すでにかなり散っていて残念だったのです。 昨年のリベンジを果たすべく、勇んで訪れた車折神社の艶やかな景色をご覧ください。 車折神社はこのブログでも何度かご紹介していますが、小さいながら見どころ満載の興味深い神社です↓ 車折神社の場所 車折神社の行き方 車折神社とは 清めの社 境内を染める満開の桜 芸能神社 清少納言社 車折神社の場所 goo.gl 車折神社の…
予備科では翌々年の三月迄、横山大観先生の指導を受け、絵画本科へ進学してからは鈴木瑞彦先生に教えを受ける事となった。当時考古学、美術史は校長今泉雄作氏が担当して居られた外、富岡鉄斎、竹内棲鳳(栖鳳)菊池芳文、山元春挙等の諸先生が居られ京都画壇の錚々たる大家が揃っていた。図案科では谷口香愫先生が一学年から五学年迄を担当して居られた。又彫刻科には大村西厓先生が居られ卒業生の先輩、国安稲香君が助手を務めていた。 生徒は各科にニ、三十名位で合計ニ百名余り。服装は制服と好きして安部仲麿の様な古代の官制にあった闕腋(けってき)というもので帽子は今の裁判官が使用している物と略同じである。それに緑色の絹の組紐を…
富岡鉄斎は明治維新の後、各地で神職を務め、47歳のときにこの地に居を定め、画業に専念した(「京都府庁界隈歴史を歩く」より)。室町の一条を下ったところにある。 我が家の衝立である。なんとここにも鉄斎の扇面が表装してある。プロの人に言わせるとこれは本物ではないとのことだが、僕は本物だと思う。その根拠は、昨年行われたこの展示会である。鉄斎は扇面画を数多く残している。ただしこれは衝立の一部なので価値は高くない?
今回も、看板を巡る京都の小さな旅です。 歩くのは、三条通の一本南側にある六角通。 西木屋町から途切れながら西へと続く六角通ですが、今回は河原町あたりからスタート。 京都の「へそ」があると言われる、六角堂を目指します。 河原町から六角通に入ると、まもなく新京極のアーケードが見えてきます。 その左手に並ぶ、赤い提灯。 「日本一の鰻」を掲げる、「京極かねよ」です。 平たい出汁巻き卵でうな丼を覆った、きんし丼が名物。 明治創業のようですが、大正期の木造建築が今も残ります。 和紙の看板は、風雨にも晒され、良い感じの風合いを醸し出しています。 新京極のアーケードを越え、寺町京極商店街のアーケードも越えます…
2月6日の京都新聞の記事の以下のものがありました。 昨年末の京都検定1級の試験では、小論文の部分で富岡鉄斎が出ました。 そのこともあって鉄斎に関する場所を抑えておかなければと思っていたところだったのですが、こんな場所もあったとは知りませんでした。 記事を読んでみて 過去の京都新聞の関連記事を見てみると、2022年から整備工事が始まっていたようですね。 旧富岡鉄斎邸は、鉄斎の死後に京都府が購入し(1947年に購入)、2012年までは府議会議員の公舎として使われ、その後は京都商工会議所が借り受けていたそうです。 今回の整備によって木造2階建の母屋は平屋になり、建物の再利用はなされているものの、もは…
前回から、趣を感じる看板を求めて、京都を歩いています。 今回は、繁華街である三条通と四条通を結ぶ、寺町京極商店街にやってきました。 最近は若者向けの新しいお店も増えてきましたが、まだまだ歴史のあるお店が点在する、落ち着いた商店街です。 寺町三条の角には、方位を示すきれいな舗石タイル。 その奥には、「寺町京極」の丸い提灯が見えます。 そして、手前左には、良い感じに古びた「牛肉 すき焼」の看板が。 京都を代表する高級すき焼き店の、「三嶋亭」。 創業は、1873(明治6)ということですから、牛鍋が広まった文明開化の時代です。 看板は、格子状の木枠に和紙を張ったもののようです。 二つの角には和紙を張ら…
2月に以下を投稿しました。 最近たまたま京都検定の公式ホームページを見ていたら、上の投稿に関連した大ニュースが! なんと今年の8月に、講演会と特別見学会が開催されるそうです。 これは嬉しいですね! 詳細は以下をご覧ください。 この旧富岡鉄斎邸が、小川可進や横山華山と関係があったことまでは知らなかったので驚きました。 京都検定の対策講座ではないようですが、内容は今年ならでは、紫式部・源氏物語に関するものなので、個人的にも非常に興味があります。 私も可能であれば参加したいですが、各回40名限定のようなので、予定が決まる前に締め切りになってしまいそうです。 京都検定受験者だけでなく、だれでも参加でき…
雪舟展を見に京都へ行きました。 京都国立博物館に9時前につくために早めに京都駅に到着したわけですが、それでもバスの列が長くて、一度に全員乗れないという・・・ 愛称はもえポっだよっ! 京都国立博物館で雪舟展。雪舟はさすがにうまいわけですが、後の人たちが雪舟を真似しまくるので、若い人がドラゴンボールやジョジョを見て既視感を抱くような感覚に・・・ 次に京都国立近代美術館で富岡鉄斎展、京都市京セラ美術館でキュビズム展。刺激に飢えてる現代人としてはキュビズム展のほうが面白い。作品見てると、もうちょっと抽象化頑張れと思う時と、やり過ぎでは…と思う時があるので、自分の中にこれくらいの抽象化が良いという尺度が…
3月3日 ふくやま書道美術館「清水比庵」 最近、清水比庵の画を見る機会が多いです2023.4.2 竹喬美術館「歌を楽しむ 清水比庵」 yo3519.hatenablog.com 2023.12.21 岡山県美術館「清水比庵~日々を愛でる」 yo3519.hatenablog.com 絵の大胆さと書の豪快さ・・・どちらも私の得難い技能です。 ********ふくやま美術館「人物画に込められた思い」 国吉康雄 富岡鉄斎 南薫造 3月3日 リーデンローズ「まつりの世界」 備後しんいち踊り隊・備後府中荒神神楽保存会・千塚おどり保存会・日吉神楽団 付録:「血系図」のブログを新しく始めました。あまりにも専…
没後100年 富岡鉄斎 ■2024年4月2日〜5月26日■京都国立近代美術館 没後100年を迎えた富岡鉄斎(1836-1924)の大回顧展がスタートしました。 岡崎公園周辺ではまるでこの"Tessai"展に合わせたかのように例年より開花が遅れていた桜が満開を迎えています。大勢の花見客が美術館の外には集まっていますけれど幸いなことに館内は静かで快適に鑑賞することができました(平日)。 www.momak.go.jp 本展の英語タイトルは"TOMIOKA TESSAI: THE LAST LITERATI PAINTER"です。 「最後の文人画家」という、この人を形容するときにしばしばつけられる表…
龍王滝に向かう途中に、仏足石が祀られている。 仏足石 仏足石は、釈迦の足型を石面に刻んだものである。 初期仏教では、釈迦の像を作ることは恐れ多いこととされていた。仏教徒は、仏足石や菩提樹、仏塔、法輪などを拝んでいた。 この仏足石の中央にも、法輪が刻まれている。 ここから先に進むと、別名聖光殿と呼ばれる鉄斎美術館がある。 鉄斎美術館 鉄斎美術館は、江戸時代後期から大正時代までを生きた南画家・富岡鉄斎の作品を収蔵展示する美術館である。 清澄寺第37代法主光浄和上は、大正11年に87歳の鉄斎に出会った。鉄斎の作品に流れる深い宗教心と芸術的香気に打たれた光浄和上は、鉄斎の作品の研究と収集に生涯を捧げた…
拝殿と護法堂の参拝を終えて、宝稲荷大明神への石段を上がって行く。 宝稲荷大明神への石段 ここを上がった先にある宝稲荷大明神の前にも、参拝客が列をなしている。 宝稲荷大明神 私もお稲荷さんに何事をか祈った。お稲荷さんのご利益は、確かにあると最近感じ始めている。 祈ったことが実現したことがあったのである。 さて、次は本尊大日如来坐像を祀る本堂に向かうが、本堂の手前には、平成20年に開館した史料館がある。 史料館 史料館は、鉄斎美術館別館でもある。清荒神清澄寺には、幕末から大正時代に活躍した南画家富岡鉄斎の美術館がある。史料館は、その別館である。 史料館と本堂の間には、池苑がある。 池苑と本堂 池苑…
また大和文華館を訪ねた。 今度は書を見る。「文字を愛でる 経典・文学・手紙から」展だ。 書を鑑賞するのは、初めは苦に思えるときもあった。読めないものを目で追うのは忍耐がいる。そのうち読もうとしないで、気楽に眺めるようになり、いいなぁと思うときが増えた。良し悪しは分からない。ただ私なりに馴染んできたのだろう。 さて、今回の国宝は何だろう。「一字蓮台法華経 普賢菩薩勧発品」(平安時代後期)ひゃー、お経の一文字一文字が蓮の花の台に乗っている。何と丁寧なものだろう。巻物の余白も金銀を散らした草花などの装飾が施されている。心を尽くし、祈りを込めて、つくられたものであることが伝わってくる。 お経を記したも…
三寒四温というには気温差が激しいこの頃、 梅も桜にその座を明け渡さんとする、名残り惜しさをこめて。 寄付 大田垣 蓮月「春雪」 ふる雪も あはにむすべる いとやなぎ かずみるままに とけわたるなり 総丈146×26.5 八十五歳最晩年の歌・神光院主徳田光圓箱書(京都西賀茂の真言宗放光山神光院 住職、神光院は幕末の歌人で、南画家富岡鉄斎を育成したことで知られる蓮月尼が 晩年を過ごした所。) 寄付から本床へ 本床へ 本床 十三代武者小路千家 有隣斎 別号/宗守/徳翁/宗安 「和氣萬家春」 総丈177×32 「わきばんかのはる」 春の一日、のどかな陽気や和やかな風がどの家にも 溢れている。 財団法人…
サントリー美術館で開催中の四百年遠忌記念特別展「大名茶人 織田有楽斎」へ行って来ました。没後400年。初めての展覧会だそう。織田有楽斎とは???信長の弟であり 茶人武士として信長・秀吉・家康という武将につかえ生き抜き、茶の湯を極めた名茶人。晩年には京都・建仁寺の塔頭「正伝院」を再興、終の住処としました。このとき正伝院内に建てた茶室「如庵」は国宝に指定されています。 有楽斎のすぐれた茶の湯の美意識は規範とされ受け継がれているのです。 正伝永源院の寺宝から茶人織田有楽斎を知ることができる展覧会でした。 富岡鉄斎「如庵図」伝 徽宗「架鷹図」長谷川等伯「旧正伝院書院障壁画」狩野山楽「蓮鷺図襖」なども見…
NPO法人 しまだ環境ひろば 「事務局」 です。 17年前、会社の定年退職を契機に、それまで購読していた一般新聞全国紙を、日本経済新聞に切り替え今日に至っています。 会社勤めの時代には経済新聞を、リタイヤ―したら一般紙が普通ですが筆者の場合は逆でした。 さしたる理由はありませんでしたが、これから第二の人生に踏み出す時、どうしたら有意義な人生を送ることができるか、新聞は非常に重要な情報源だと思いました。 事件物・イベント中心の一般紙よりも、政治・経済・教養・文化面が充実している経済全国紙の日経を選びました。 夕刊や地方紙の併読はしなかったので、地域の情報には乏しかったが、特別困ったことはありませ…
京都で神社仏閣を拝観すると、有名な絵師による襖絵や障壁画、天井画、掛軸、屏風絵などを見る機会が多くあります。京都の美術史や代表的な画家(絵師)、どこでどのような絵画に出会えるのかなどを簡単にご紹介します。 京都の美術史 平安時代から室町時代 京都では、平安時代に仏画を中心とした仏教美術が発達しました。鎌倉時代には中国から水墨画が伝わり、室町時代には明兆(みんちょう)、如拙(じょせつ)、雪舟、狩野派の初代である狩野正信などが活躍しました。 明兆:東福寺の画僧。「画聖」と称されました。代表作は「五百羅漢図」 如拙:相国寺の画僧。代表作は「瓢鮎図(ひょうねんず) 」 雪舟:相国寺・東福寺で修行した画…
趣のある看板を訪ねて、歩き始めています。 今回は、京都市の三条通の一本北側の道である、姉小路通。 京の通り名数え唄にある、「丸、竹、夷、二、押、御池、姉、三、六角・・」に出てくる「姉」ですね。 姉小路通は、東は高瀬川にかかる姉小路橋から始まります。 ちなみに通り名は、「あねこうじ」とも言われますが、「あねやこうじ」と呼ばれることが多いようです。 姉小路橋の北西角には、「従是西 徳川時代対馬宗氏屋敷跡 付 桂小五郎寓居跡」の碑が建っていました。 西へ歩き、河原町通を越えます。 最初に出会ったのが、変体仮名で「生楚者゛」と書かれた切り文字看板。 「きそば」のお店のようですが、明らかに営業してはいま…
4泊5日の島根・鳥取旅行、3日目。 二度寝により約一時間の遅れ。 9時28分に松江駅発のJR山陰本線で約25分、9時51分に安来駅に到着。 10時05分に安来駅発の無料シャトルバスで約20分、10時25分に足立美術館に到着。 本来は8時35分発の電車に乗って、9時40分に足立美術館に着く予定だった。 足立美術館 実業家の足立全康が1970年(昭和45年)に設立した。 アメリカの日本庭園専門誌「Sukiya Living Magazine : The Journal of Japanese Gardening」が、日本庭園900か所以上を対象に実施した「2023年日本庭園ランキング」で、21年連…