小林祐児

早期退職時代のサバイバル術 (幻冬舎新書) 作者:小林 祐児 幻冬舎 Amazon 先日、『リスキリングは経営課題』を紹介した、労働、雇用問題を専門に研究されている小林祐児さんが「働かないおじさん」問題について語られた本です。 ワタクシ自身、そこそこ大きな会社にいて、メディアで言われるような絵に描いたような「働かないおじさん」を少なからず目の当たりにしてきて、ワタクシ自身見方によってはそんな感じになってきているような気もしますが、そもそもそういった人が多々発生するのは個人的な資質の問題ではないそうで、日本的な経営・雇用システムに根差す構造的な原因があるんだということです。 長期雇用慣行や新卒一…

また四半期が終わったので恒例の備忘を残す。 2024年7月から9月で読んだビジネス書籍は以下である。★を付けたのは私が良書だと思った本だ。 ----- 一生使えるプレゼンの教科書（著：中川功一） 日本型デジタル戦略（著：柴山治） リーダーの仮面（著：安藤広大）★ 「統合知」の時代（著：PwC Inteligence） 新装版 企業参謀（著：大前研一）★ 論点を研ぐ（著：則武譲二）★ 超進化経営（著：名和高司）★ シン・ロジカルシンキング（著：望月安迪）★ 戦略コンサルが知らない最強の知財経営（著：林力一） リーダー1年目のマネジメント大全（著：木部智之） 実践するキャリアオーナーシップ（著：田…

リスキリングは経営課題～日本企業の「学びとキャリア」考～ (光文社新書) 作者:小林 祐児 光文社 Amazon 日本の労働生産性の低さが露わになってから、リスキリングというコトバが取りざたされるようになって数年たちますが、欧米諸国が着々と効果をあげながら、日本は掛け声ベースに終始してしまい、より格差が広がっているという悲しい状況となっておりますが、どうやったらリスキリングが効果を上げるかということについて紹介された本です。 これまでもリスキリングと似た概念としてリカレント教育とかが取りざたされたこともありますが、どうも日本人というのは「学び」に関心が薄いようで、今のところリスキリングも政財官…

入社祝い金、という制度が広がって、かつ金額水準も上がっている、 との報道です。日経新聞より。 www.nikkei.com （会員限定記事となっております。ご了承ください） 経験者採用などで入社時に祝い金を支給する企業が増えている。自動車産業を中心に製造業で多い仕組みだったが、人手不足が深刻なIT（情報技術）やサービスなどの業種にも広がっている。大手転職サイトでは祝い金を含む求人数が5年で約6倍に増え、100万円の高額支給もある。賃上げ機運が高まる中、基本給以外の報酬を巡る競争も激しくなっている。 記事に登場する企業では、10月末までに入社するITエンジニアに 祝い金を支給するそうで、その支給…

こんにちは、４０代オッサンtrrymtorrsonです。 これまで書いている通り、「オッサン逆転プロジェクト（人生逆転プラン）」の一環として、資格の取得に取り組んでいます。 そして、先日、日商簿記３級は取りました。 簿記であれば最低２級は必要だと考えています。 でも、３級が思った以上に難しかったので、２級取得でまた悶え苦しむでしょう。 なので、ワンクッションとして、ＦＰ３級取ろうかな・・。 trrymtorrson.hatenablog.com 資格取得に関するYouTubeチャンネルを検索していて、カヨウマリノさんの司法書士チャンネルがヒットしたので、これをよく視聴させていただいております。…

管理職になると仕事量が増え、責任が増えるが、残業代がつかずむしろ給料がさがる。ちょっとしたことでハラスメントと言われる。Z世代と定年退職した年上部下を持ち毎日ストレスが高い。なぜこうなったのか、どうすればよいのか。そんな問題に答えるのが本書だ。 本書ではなぜ管理職が罰ゲームしたのかについて、データを元に理由を深掘りしたあと後半ではその解決法について説明する。 管理職の仕事の多さを解決する手法は4つ紹介されていたが、その一つがデリネーションだ。つまり、権限を委託すること。 自分の方が早くクオリティが高いと仕事を任せられない人はすごく多い。本書では縦の幅と横の幅の許容を増やす必要があると説明してい…

木曜日。快晴。 今日は暑い。通勤がしんどかった。 毎日出社しております。と言っても、仕事量自体は涼しいというか、ひんやりというか。こんなユルユルな毎日でいいのか？思うくらい。定時になった少しだけ周りを気にしながらもそそくさと帰っております。担当が引き継ぎはじめたら、状況が多少変わってくるのかな？この立ち止まってる感がなんとも息苦しい。 「働かないおじさん」が気楽だと思ったら大間違いだ。よっぽどのメンタルを持ち合わせていないと、この働いていない感を持ちながら毎日出社するのは耐えられない。まるで「うつ病」に確実になるための手順書のようなものである。 昼に先輩社員たちと昼ご飯を食べる。 先輩たちから…

こんにちは、４０代オッサンtrrymtorrsonです。 昨年の夏ごろに「オッサン逆転プロジェクト（人生逆転プラン）」というものを閃きました。 逆転プロジェクトといっても背水の陣で勝負をかけるのではありません。 片足は本業のサラリーマン勤めに残しながら、藤井孝一さんの「週末起業」の考え方でやるということです。 これぞ「静かな退職」。 「副業・副収入」 「転職・キャリア」 「資格取得」 「大学教員」 「中小企業事業承継」 こういった分野を研究していこう。 trrymtorrson.hatenablog.com trrymtorrson.hatenablog.com 昨年末にWebブラウザのブック…

こんにちは、４０代オッサンtrrymtorrsonです。 僕はパワハラと過労で倒れ半年間の休職を経験した人間です。 2020年３月に職場復帰して以来、丸４年が経過しました。 「働かないおじさん」 「妖精さん」 「粘土層」 「Windows2000」 年収２千万の窓際族のことだそうです。 そんなに貰ってて窓際の人いるんですね。 人間関係や仕事の失敗で仕事を干された。 仕事が上手くいかず、退職と転職を繰り返している。 病気や精神疾患で長期休職を余儀なくされ、会社の人事構想から外れた。 そういう人たちがどうしたら敗者復活戦で勝てるのか？ 勝ちたい。 勝ってほしい。 そういう思いから、僕ははてなブログ…

こんにちは、４０代オッサンtrrymtorrsonです。 今回は、小林祐児さんの『早期退職時代のサバイバル術』です。 小林さんはパーソル総合研究所の上席主任研究員を務めておられます。 タイトルにある通り中高年の雇用問題を研究されています。 「働かないおじさん」 「妖精さん」 「粘土層」 窓際に座って何も仕事はしないけれど、年収は2,000万円以上もらっている社員に対して、「Windows2000」というあだ名もあるそうです。 なかなかのネーミングセンスですね。 小林さんは、こういった中高年層の問題を扱われています。 「働かないおじさん」をネタにするネットの記事はあるあるですが、そこはさすがパー…

本日読了。 罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法（インターナショナル新書） (集英社インターナショナル) 作者:小林祐児 集英社 Amazon 良書。 日本の管理職が「タイパ」の悪いものになっていることの、本質的課題と解決策を示す。 全員が管理職レースに参加する前提の、オプトアウト方式 雑用なんでも屋になることで、専門性を失う 勝手に管理職にされて、勝手に役職定年される 中途半端に分業できない官僚組織でありながら、自由な組織の夢を見る 処方箋１: フォロワー側の教育、管理職教育を透明化するフォロワーシップアプローチ 処方箋２: エンパワーメントとデリゲーションによるワークシェアリング…

私は，社内で DX 教育に携わっている。DX を実現するため，リスキリングは必要なものだと実感しており，『リスキリングは経営課題 日本企業の「学びとキャリア」考』（小林祐児，光文社，2023年3月30日）を読んでみた。 リカレント教育は，1960 年代末から 1970 年代にかけてヨーロッパで作られた教育のコンセプトです。リカレント (Recurrent) とは「反復，循環」といった意味の言葉。リカレント教育は，その多くが「企業以外の教育機関」での学び直しを想定しています，だからこそ，研究機関や大学での社会人教育，生涯学習の文脈でよく使われてきましたし，省庁で言えば文部科学省がしきりに使ってき…