木の本を読み終えた。 頭と心と手、と言う言葉が、 一度ならず出てきた。 著者自身が、頭と心と手を使って、 学んできた人なのだと思う。 こうして身につけたものだけが、 使える知恵として蓄えられる。 台伐り、萌芽更新をキイワードにして、 いろんな国を訪ねる。 そこでたくさんの木々、人々と出会う。 人と木の関わりは大昔から世界中にあり、 それはどちらかだけ得するものではなく、 相互作用でだからこそ持続性のあるものだった。 見たこと聞いたことの受け止め方が、 適切で繊細で深い。 そして書き手としての能力の高さ。 だからどこの話も面白いが、 今も入会地が残るバスク地方の話では、 著者も私もちょっと興奮し…