柳田国男「山の人生」の冒頭の事件について、「柳田国男と事件の記録」(講談社選書メチエ40)をもとに、恐れ多くも、赤ペン先生してみます。なお内容については、柳田が読んでいない『奥美濃よもやま話 三』に書かれた「新四郎さ」のテキストとの差異ではなく、あくまで当時の新聞報道など、柳田が得た情報に近いであろうものとの差異に限定しています。当時の同じような資料をどう読み外に表したかに興味を持つからです。なお、書かれたページはすべて「柳田国男と事件の記録」からです。今では記憶している者が、私の外には一人もあるまい。(この事件の記録は、岐阜地方裁判所にも、岐阜の検察庁にも、東京の内閣法制局にも、法務省保護局…