翻訳家。1945年生まれ。慶應義塾大学博士課程中退。
日本美術をたくみに引用しながら、透徹した眼で現代世界を描く画家。1969東京生まれ。 1994東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。1996東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。2001第4回岡本太郎記念現代芸術大賞優秀賞受賞。 やまと絵の様式を踏襲したユニークな手法が注目を集める。
『ヘンな日本美術史』/山口晃/祥伝社/平成24年刊 いつの選挙戦のことだったか、故安倍晋三さんが「日本を取り戻す!」というスローガンを繰り返すのを聞いて、それっていつの日本ですか、とぼんやり思ったものだった。経済成長していた頃のことか、帝国憲法を掲げていた頃なのか、それよりもっと前か。おそらく当人も党本部も、熟考の結果というよりはテキトーにそれらしいことを言っておこうという感じだったんだろう。それはそうと、あの滑舌の悪さがどうにも「取り戻せない感じ」を醸していて、内容的にも形式的にも「もうちょいマジメにやらんかい」という印象ばかりが残った。 「日本は近代を接続し損なっている、いわんや近代絵画を…
会社休日の美術館巡り。東京都美術館の「永遠の都 ローマ展」から、アーティゾン美術館の「ジャムセッション 石橋財団コレクション x 山口晃」へ。 muranaga.hatenablog.com www.artizon.museum 三浦しをん『風が強く吹いている』の単行本のカバーを手がけていた 2006年頃から 10数年来、現代の大和絵師・山口晃のファンであり、その展覧会が開かれると必ず見に行くような「追っかけ」をしている。2015年には水戸芸術館で開催された「山口晃展 前に下がる 下を仰ぐ」も見に行っている。今回もその一環である。 風が強く吹いている作者:三浦 しをん新潮社Amazon mur…
「山口晃 展」。2013.4.20~5.19。そごう美術館。 2013年5月16日。 1人の人から招待券をいただいたら、もう1人の人からももらってしまった。それも、一つは、パンフレットの一部で、クーポン券のように切取る形になっていて、これで招待券?というような小ささだった。 今は自分自身が、仕事も見つからないような状況だから、何やっているんだろう?とよく思うが、それとは別に、友達と会うことはずっと続いているし、それを続けることも自分が生きていくには、かなり重要なことのはずだから、それも変わらずに続けられるように、最低限の生活はキープできて、妻も気持ちがなるべく楽しくいられるような生活にしないと…
●絵画の時間画家の山口晃さんが、京都芸術大学で公開講座の授業。『型と創造』についてのお話、むちゃくちゃ面白かったです。画家・山口 晃の独特すぎる表現はどこから? 京都芸術大学 公開連続講座「日本芸能史『型と創造』」レポートhttp://hotozero.com/enjoyment/learning-report/kyoto-art_yamaguchi_akira/ちょうど良い具合に、京都で個展をやってはります。 祇園の一角にある「ZENBI」という美術館で、11月7日まで。町屋をリノベーションしたような、こじんまりした美術館どした。 新聞小説『親鸞』(五木寛之著)の挿絵の原画が展示されていまし…
「こたつ派」。1997.7。ミヅマアートギャラリー。 1997年7月7日。 会田誠。この人のこだわりは、たぶん同世代のリアルだろう。とても見たくて、見たくないような作品に感じる。 なんでだか知らないし、今もどこかにあるかどうか知らないけど、その昔、30年くらい前、空き地に半分くらいのページ数になっていたエロ本が落ちていた。雨が降った後は、ぱりぱりになっていた感じ。あれを会田誠で、思い出すのだった。 その会田誠がプロディースした展覧会。全体の雰囲気は覚えているが、申し訳ないが、他の3人の作品はあまり覚えていない。ただ、その中に山口晃がいて、その後、本当に目覚ましい活躍をするのだけど、そのときに、…
タイトルの「小林清親」と「山口晃」のお名前に惹かれてずっと行きたいと思ってた展覧会に行ってきました! www.neribun.or.jp 駅から美術館までの道すがらの「電柱」にも幟がはためいてました 「富士には電信柱もよく似合ふ。」 そんなサブタイトルがついたこの展覧会。美的景観を損なわれると忌み嫌われがちな電線、電柱を明治初期から現代に至るまでの電線、電柱が果たした役割と各時代ごとに絵画化された作品の意図を検証し、読み解いていこうとするものです。 子どもの頃から慣れ親しんだ風景の中にあるものとして絵画の中に登場している作品を通して時代ごとに電柱や電線の役割の変遷を見ていくという着眼点が面白い…
練馬区立美術館で開催中の「電線絵画展-小林清親から山口晃まで-」を観てきました。電線絵画あまり見たことないので、今回の展示会は興味深かったです。電線描写で好きなのは、アニメでは『エヴァンゲリオン』シリーズ、『西尾維新アニメプロジェクト』の物語シリーズ、『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』などなど。あと最近は、インスタのtepco.official写真がお気に入り。 展示は年代ごとに順路になっていて、最古の電線絵画や、反対派によって破壊されてた頃、災害、戦争などなど、電線から見る激動の歴史が見られた展示でした。さりげなくいたり、主役になっていたり、形も数も進化してて、あら…
10月以降のものを備忘録的に。あくまで自分が興味のあるものの備忘録。随時更新。 最終更新10/01・更新記録10/01 記述方法 *1 --会期終了-- --会期中-- ◎おもしろ同人誌バザールハンズ横浜09/06〜10/04|ハンズ横浜店6F|横浜 ▼楽しい隠遁生活 ―文人たちのマインドフルネス09/02〜10/15|泉屋博古館東京|六本木一丁目 ▼特集展示 創立80周年記念 常盤山文庫の名宝08/29〜10/22|東京国立博物館東洋館4階 8室|上野 △杉本博司 本歌取り 東下り09/16~11/12|松濤美術館|神泉 △ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに…
夜の銀座に繰り出すのは何年ぶりだろう?行き交う人の 8割がたが海外からの観光客なのに驚かされる。 初めて行ったのは 2004年頃だから、約 20年にわたってお世話になっている隠れ家割烹「ちくぜん」にて、美味しい料理を堪能。経営企画部時代の元同僚(後輩)と、共通の趣味である美術鑑賞、そしてそれぞれがハマっているテニスとゴルフの話で盛り上がった。 三浦しをん『風が強く吹いている』単行本のカバーを持参し、ここに描かれている絵から、山口晃さんのファンになったことを力説。 風が強く吹いている作者:三浦 しをん新潮社Amazon そんな話をしていたら、女将から「お店に来るお客様がいつも下さるから」と、静嘉…
展覧会 有元伸也個展『TOKYO DEAD END』を鑑賞しての備忘録TOTEM POLE PHOTO GALLERYにて、2023年9月19日~24日。 東京・多摩地域で撮影された住宅街や自動車道など郊外の景観を42インチロール印画紙に焼き付けた12点で構成される、有元伸也の写真展。 左側に並ぶ平屋はかつての商店か。人の気配は無い。アーケードだったらしく、鉄骨だけになった屋根が被さるアーケードだった道には油という文字が残る看板が、いつの間にか成長してしまったらしい木に立て掛けられている。タイヤのない廃車が茂みに半ば隠れている。廃車の手前には物干し台が立つ。洗濯物が干されなくなってどれくらい経…
会社休日に東京都美術館の「ローマ展」から、アーティゾン美術館の「山口晃 展」へ。平日の美術館巡りを締めくくるのは、コメダ珈琲店。山口晃の展示で頭も体も疲れた中、京橋駅の近くにある店舗を見つけたので、これ幸いと休憩する。 コメダ珈琲店に来るのは、何年ぶりだろう。もしかして 10年以上経っているかもしれない。休日のコメダ珈琲店はどこも満員。今日は平日だが、それでも席に案内されるまで 5分ほど待たされた。 美味しそうなメニューがたくさん並んで目移りする中、やはり定番のシロノワール(もちろんミニの方)を頼んでしまう。 そして購入したばかりの山口晃の図録をぱらぱらとめくる。至福である。 muranaga…
会社を午後半休して、 美術鑑賞に行ってきた。 おばさんお馴染みの、アーティゾン美術館。 本当は、これまた会社の近所にある、出光美術館に行ってみたかったのだけど、 展示替えの時期でお休みだったのだ。 何か、面白そうなのがやっていなかと探したら、あらまあまあ! 山口晃さんの特別展がやっているではないの! さっそく、ネットでチケットを予約して、行ってきた。 タイトルは 「ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」也。 感想として、とってもとっても、良かった。(≧▽≦) 以前観た高橋コレクションも良かったが、それを超えた…。 アーティゾン開館前から4年余りかけての構想で、展示されている作品なだけあり、…
○「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」 ○「創造の現場 映画と写真による芸術家の記録」 ○「石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 読書する女性たち」 (アーティゾン美術館) (会期:2023年9月9日(土)〜11月19日(日)) ○「山下徹洋画展 魅」(日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊) (会期:2023年9月13日(水)〜9月18日(月・祝)) ○「唐仁原希 -魔法を信じるかい-」 (日本橋三越本店 本館6階 コンテンポラリーギャラリー) (会期:2023年9月6日(水)〜9月18日(月・祝)) ○「第70回 日本伝統工芸展…
夏休みが終わり、読み聞かせ活動が始動した。 が、体調不良で欠席の児童が多いらしく中止になってしまった。夏の疲れもあり、夏休みの疲れもあり、という感じだろう。ただの風邪であっても、子供らが集まるとどうしてもうつりやすくなる。 『イラク水滸伝』読了。 相変わらず高野さんの本は面白い。行動力もすごい。 イラクはイラクでも、辺境の民の「文化」を探検するリポート。道連れは「環境保全のヤマダ」として知られ、農大探検部出身の探検家でもある山田高司氏だ。 本書のところどころに挟まる山田氏の緻密な観察記録のおかげで、文章だけではわかりづらいところも手にとるように理解できる。イラストレーションというのは、単なる写…
冊子のヨベル校正室が校正を担当(索引は除く)した書籍『ある水脈と石川三四郎』が虹霓社からリリースされました。情報はこちらから。「一日のうち三分の一は農作業、大工仕事をし、残りの時間はヘンリー・ソロー全日記を訳している」(あとがきより)という著者の山口晃さんは石川三四郎と同じ埼玉県の本庄の人、あるとき仏語英語が読めるからという理由で図書館の人から「石川宛の書簡を整理して欲しい」と頼まれて引き受けたが最後、うっかり石川に興味が湧いてしまってその数年後から石川三四郎関連の資料などを研究・紹介する個人誌をつくるようになった。この個人誌は10年にわたって発行し続けたそうだ。そういう、なにかのきっかけで作…
9月以降のものを備忘録的に。あくまで自分が興味のあるものの備忘録。随時更新。 最終更新09/28・更新記録08/31、09/03、4、10、17,18、28 記述方法 *1 --会期終了-- ◎暗渠×酒 玉川上水と蛇崩川で語る日本酒ナイト09/01|名酒センターお茶の水店|お茶の水 ◯吉村 弘 風景の音 音の風景04/29〜09/03|神奈川県立近代美術館鎌倉別館|鎌倉|*2 △杉浦非水の大切なもの 初公開・知られざる戦争疎開資料07/08〜09/03|川越市立美術館|川越 ▼ガウディとサグラダ・ファミリア06/13〜09/10|東京国立近代美術館|竹橋 ◯暗橋で楽しむ平井さんぽ ~平井の本棚…
最近、美術も観てないなあとネット検索していたら、 蔡 国強の展示が国立新美術館でやっていたじゃないか!!( ̄д ̄)!! しかも、調べた当日で終わってる…(;´Д`) ああ残念…。 全然知らなかったあ…。それだけ世俗と離れて暮らしていたってことなのかな。 じゃあ他に何か面白そうなのはないかなと調べたら、あった! 高橋コレクションの展示が、天王洲の倉田倉庫でやっていた! しかも終わりがせまっている!ついでに、建築模型の倉庫の展示もやっているそうで、2つがセットになったチケットを、誰かの分も勝手に買った。 先輩を誘ったら、行く行く!と乗ってくれたので、 この週末に天王洲アイルまで行って、鑑賞してきた…
現在、京都国立博物館ではコレクション展の中で3点の素晴らしい絵巻が披露されています。 (「異国の仏教説話」展示期間:2023年8月22日〜9月18日) www.kyohaku.go.jp 2F展示室の一画に、「羅什三蔵絵伝」(重文)、「真如堂縁起」(重文)と並んで、高山寺から寄託されている国宝「華厳宗祖師絵伝」の「義湘絵」が展示されていました。 このコーナーは「異国の仏教説話」と題されていて、3つの絵巻は中国を主な舞台としています。 また、いずれの作品も海の情景がとても印象的に描かれていますから、残暑の時季を意識してちょっと涼やかな画題が選ばれた、ということなのかもしれません。 「華厳宗祖師絵…
東京都大田区主催の建築関係の表彰式みたいなものがあり、そこで講演会があり、大山の話を初めて聞いたのは2018年だった。その前に著書も読み、ある程度の予想があり、だから、聞きに行ったのだけど、事前の想像をはるかに超えて、面白かった。そんな粗い言い方しか出来ないくらいに、やや「硬め」の行政主催の講演会とは思えないくらいに、時間も過ぎるのが早く、あまりにも気持ちが高揚してしまい、質問までしてしまった。 (「第2回大田区景観まちづくり賞表彰式等の実施 」) https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/sumaimachinami/machizukuri/keikan/…
※Science Communication Newsは科学技術政策や科学技術コミュニケーションの動向を ウォッチするメールマガジンで、毎週1回程度配信されます。 ※詳しくは以下のサイトをごらんください。 http://www.kaseiken.org/活動/※購読の登録、解除も上記サイトよりお願いします。こちらで代行はいたしませんので ※ご了承ください。 ※以下でも随時情報を提供しています。 はてなブックマーク http://b.hatena.ne.jp/scicom/ twitter http://twitter.com/kaseikenorg 科学・政策と社会ニュースクリップ https…