山形市で開催されている、世界有数のドキュメンタリー映画の国際映画祭。略称は「YIDFF」。 1989年以降、2年おきに開催されている。2007年4月1日より実行委員会がNPO法人として独立。 山形での開催の他、東京・大阪での上映会も行われている。→http://www.cinematrix.jp/dds/ http://diary.jp.aol.com/6syq54txc/
ドキュメンタリー映画は語る―作家インタビューの軌跡
前編に引き続き、山形国際ドキュメンタリー映画歳2021で私が観た作品の短評。後編は5作品。 (前編はこちら) 『武漢、わたしはここにいる』中国/2021/153分 監督:蘭波(ラン・ボー) https://yidff.jp/2021/program/21p9.html 武漢で劇映画を撮る予定だった映画クルーたちが、ロックダウンされた武漢で劇映画を撮ることが不可能となり、封鎖された街の状況にカメラを向けたドキュメンタリー。ロックダウン直後である冒頭は、医療崩壊してしまった状況と、その状況下で治療を放棄されてしまったコロナ以外の癌患者などに密着する。中盤には、自発的に集まって自発的にチームを作り、…
2020年のスペインのドキュメンタリー映画。 映画の内容は農業について。 この映画は山形国際ドキュメンタリー映画祭山形市長賞、つまり準グランプリを取った映画です。 何が良かったかって、出てくる人々のキャラクターが良かった。この映画の主人公のアントニオのしわが深く刻み込まれた顔やぼくとつとした性格、生まれながらの農家の喜び、悲しみ。また、もう一人の主人公のインマの普段は寡黙で黙々と農業の作業をする姿。また、息子の学校で生き生きと農業について話す誇らしげな顔。 少しだけ音楽をいれているけど、ほとんど農家の作業の音だけ入って黙々と仕事をしている姿。 農業は昔は市場で直接野菜を売っていたけど、今は人々…
2015年に映画『パーティー51』を、イベント企画内で上映する機会を得てから、毎回なんらかの形でチェックしたり参加しているのが山形国際ドキュメンタリー映画祭。コロナの影響で2021年はオンラインで開催されるということ、また、批評ワークショップに関してもオンラインで開催されるとのことで、普段から「批評とかレビューの書き方がいまいちわからない」と悩んでいたこともあり、ワークショップに参加した。 山形国際ドキュメンタリー映画祭の批評ワークショップ(日本語)は、映画批評家の北小路隆志さんのもとで、大学のゼミのような形式で他2名の方とともに観る→書く→ブラッシュアップする、の繰り返しだった。映画祭の約1…
2020年のアメリカのドキュメンタリー映画。監督はフレデリック・ワイズマン。 フレデリック・ワイズマンは今91歳なんですね。精力的に映画を撮り続けてすごいです。 これも山形国際ドキュメンタリー映画祭で観たのですが、4年前に『ニューヨーク公共図書館エクス・リブス』を観たときはお歳で山形に来られなかったと思うのですが、今回はオンライン開催ということで質疑応答に出てくれて大変嬉しかったです。 まず、驚きは4時間半以上の映画ということで、面白かったのですが、な…長い!!! この映画祭では9時間越えの映画とかもよくやっていて、賞に入ったりしているので山形の映画祭を好きな人には大したことのない時間なのかも…
2020年の香港のドキュメンタリー映画です。 監督は顔を出すと香港当局に捕まってしまうので顔も名前も出していません。香港ドキュメンタリー映画工作者となっています。 香港ではこのデモの様子の情報を消そうとしているみたいです。この映画の素材も香港当局の分からないところに隠しているみたいです。 昔天安門事件があった頃のことをデモ隊を封鎖しようとしている警察の人たちも脳裏に浮かんでいたようです。 この映画の制作者たちは日本で1960年代に学生運動があったことは知らずにこの映画祭に出品したみたいです。 日本で学生運動があったようにほかの国でもデモ隊と警察のぶつかり合いみたいなことがあるみたいで、ほかの国…
2020年の日本のドキュメンタリー映画です。 山形国際ドキュメンタリー映画祭で観ました。今年の山形の映画祭はオンラインで参加できて山形に行かなくてもいいんです。簡単になったといえば簡単になったんですが少し寂しい気もしますね。 この映画は2020年のぴあフィルムフェスティバルでグランプリを取っているんですね。 この映画最初は視覚障がい者や聴覚障がい者など障がい者同士の壁を超えるという趣旨だったんだと思いますが、途中から身体障がい者の身体表現にシフトしていき最後には障がい者同士の壁はもちろん、それを身体表現で表してって終わっていった。なかなか見応えがある映画でした。 さっそく質疑応答で「身体表現の…
拙作のドキュメンタリー映画『映画になった男』の全国公開に合わせて、neoneo webにエッセイを寄稿しました。全文、下記から読むことができます。【自作を語る】天才映画詩人の光と影を描く『映画になった男』 text 金子遊http://webneo.org/archives/50303 大学に入ったばかりの頃、僕はいつも雑誌「ぴあ」のオフシアター欄をチェックして、アヴァンギャルド映画や実験映画ばかりを観ていた。あるとき、渋谷で伝説的な『初国知所之天皇』(73)が上映されることを知り、渋谷の会場へ観にいったのが最初の原將人体験だった。いまから思えば、それは16ミリフィルムの2面マルチ画面で、10…
2022年03月13日号(通巻686号) 表紙:大城善雄さんとむんじゅる笠 『むんじゅる笠-瀬底島の笠-』製作/海燕社 3月11日(金)~24日(木) 東京 アップリンク吉祥寺 3月25日(金)~31日(木) アップリンク京都 http://www.kaiensha.jp/munjuru_schedule.html
" data-en-clipboard="true"> ラーメン。前回は大学生活3年目、2018年に食べたラーメンのことを書いた。休学から復学したのはいいものの、やはり夏が終わる頃からしんどくなって、11月のロシア語の授業でプレゼンテーションを大失敗してから結局また大学には行けなくなった。正直プレゼンもロシア語もそこまで悪いものではなかったのだと思うけれど、自身とか自己肯定感というものが低くて、ちょっとしたことですぐに落ち込んでしまう。損だとは思うけれど、過去には戻れないし、これからどうにかするしかない。 2019年 03/20 Japanese Ramen 麺や琥張玖(ロシア ウラジオストク…
ラーメン。あってもなくてもいい。毎日でなくても時々食べるだけでいい。行き詰まったように感じる人生も、暖簾をくぐって美味しいラーメンを啜れば、大丈夫。もしそれが「合わない」ラーメンだとしても心配無用。人生の問題はすぐに味覚の問題にすり替わるから。 2018年 06/22 麺や六三六 茶屋町店 このピースする手はTのものなのか、あるいは他の誰かなのか 麺屋六三六は私の好きなラーメンチェーンの一つなのだけど、もう梅田駅周辺には一つも無くなってしまった。私がパッと行ける範囲では江坂と、それから箕面キューズモールの近くにあるだけだ。初めて私を六三六に連れて行ってくれたのは浪人時代の友達、Tだと思うのだけ…
2022年02月27日号(通巻684号) 表紙:カルロス・ゴーンさん 2月22日(火)23時 BS世界のドキュメンタリー 『カルロス・ゴーン 栄光と没落』 https://www.nhk.jp/p/wdoc/ts/88Z7X45XZY/episode/te/9QP5JMQZVR/ vimeo.com
2021年10月の映画興行の振り返りはこちら airj15cinemaplay.hatenablog.com 映画 演劇 音楽 旅行 カクテル プライベート 映画 19本。 今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭はオンライン開催で、19本中6本は山形国際ドキュメンタリー映画祭のオンライン上映で観たものである。 www.youtube.com 2021年のベルリン映画祭で金熊賞を獲ったルーマニア映画『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』、これが僕にとって2021年ベスト1の映画となった。冒頭からいきなりの無修正ハメ撮り、二部目での意味不明に見えるアルファベット順での単語の羅列、そして三部目…
・大阪アジアン映画祭 第16回・レインボー・リール東京 第29回・山形国際ドキュメンタリー映画祭 2021 ※オンライン開催・東京フィルメックス 第22回 ・東京国際映画祭 第34回・中央アジア今昔映画祭 2021.12
◇ コロナでも表面化した神頼み体質はどこからきているのか?〜関西学院大学冨田先生インタビュー〜 - YouTube https://youtu.be/umpgtgycPk0 ◇ 陰謀論の量産が伝達するメッセージを前線の哲学から考える〜篠原雅武先生インタビュー〜 - YouTube https://youtu.be/xNci8wMz38A ◇ ジョン・アーリ - Wikipedia 観光のまなざし アーリは、ミシェル・フーコーの「まなざし」の概念を用いて、近代の観光現象に迫ろうとしている。アーリいわく、「観光とは、日常から離れた景色、風景、町並みなどに対してまなざしを投げかけること」である。 ア…
あらゆるイベントがそうであったように、世界の映画祭も2020年はコロナの大波に飲まれ、規模縮小や延期や中止を余儀なくされた。そして2021年は、本来の形に近づける努力がなされながら、多くの映画祭が何とか無事に実施されたようである。しかしカンヌは例年の5月から7月の会期となり、ヤマガタ(山形国際ドキュメンタリー映画祭)はオンラインのみになるなど、まだまだ通常の形には遠く、さらに欧州の現状を見るに、どうやら来年も安泰とはならないようだ。それでも、ともかく世界の映画祭は開催され続け、映画を繋ぐサーキットは途切れてはいない。そして、それらの国際映画祭で今年大きな存在感を発揮した日本映画が立て続けに公開…
2004年のアメリカのロマンスドラマ映画。 ニック・カサヴェテスという名前に聞き覚えがあると思ったら、ジョン・カサヴェテスとジーナ・ローランズの息子なんだそう。この一家は家族で映画を撮っているんだなぁ。 この映画の題名『きみに読む物語』とこの前観た映画『愛を読むひと』が題名似ているなぁとこんがらがっている。 昔、映画『ケス』と映画『テス』と題名が似ているが映画の内容が全然違うのにこんがらがってしまったのと似ている。 ひと夏の恋が一生モノの恋愛に発展するというところが似た名前の映画君に読む物語と愛を読むひとに共通するところか。 ノアがまた魅力的に描かれていた。吃音を治すためにホイットマンの詩を朗…
チーズ と うじ虫The Cheese and the Worms加藤治代日本2005日本語中国語字幕カラー98分 余命幾ばくもない母と高齢の祖母とある小さな田舎の町で暮らす監督。澄んだカメラアイが写し出す母の闘病風景、すぐ隣に住む兄家族たちとの何気ない日々の交歓。散りばめられた母の姿を通して、母への愛情と家族の温もりが穏やかにゆっくりと醸造されてゆく。あまりに現実すぎる肉親の死と向き合い、生と死を見つめ、泡沫の時を映像に綴じこめる。じんわりと伝わってくるその感触。やがて、天使が舞い降り、私たちを見つめている。 山形国際ドキュメンタリー映画祭2005 小川紳介賞 国際批評家連盟賞フランス・ナン…
駒沢公園のイチョウも色づいてきました。秋の深まりを一層感じます。 この週末は九州へ転勤している友人が戻ってきたので、代官山でランチをしてきました。 お天気も良かったので散歩がてら、家から店まで1時間歩いたあと、昼に飲むシャンパンは気持ちよかったです(笑)。街に小汚い酔っ払いがいないだけ、昼の方が夜より雰囲気が良いかもしれません。 二世・三世議員みたいな連中は知りませんが、たいていの人にとって世の中は辛く、苦しい。それをアルコールで麻痺させながら笑顔で耐え忍ぶ、という感じでしょうか(嘆息)。それでも健康で仕事がある、それだけで感謝しなくてはならないのでしょう。 大変な世の中と言えば、今日 お昼に…
2021年11月14日号(通巻669号) 表紙:Ted Ngoy テッド・ノイさん 11月12日(金)公開『ドーナツキング』 http://donutking-japan.com/
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香港の「デモ映画」が、各国で次々と「映画賞」を受賞し始めた深い理由 日本でも受賞した ふるまい よしこ フリーライター プロフィール 異例の受賞 10月13日、山形国際ドキュメンタリー映画祭で香港のドキュメンタリー作品『理大囲城』(Inside the Red Brick Wall / トレーラーはこちら)がコンペティション部門最高の「ロバート&フランシス・フラハティ賞」を受賞した。 この作品は今年1月、香港の映画評論家たちが作る団体「香港電影評論学会」(「電影」は「映画」の意味)が昨年度の映画大賞の最優秀賞に選んだことで一挙に注目された。 話題となった背景にはいくつかの理由があった。 まず、…