児童文学作家。1950年山口県生まれ。岩国市在住。1978年『朝はだんだん見えてくる』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞、『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(PHP研究所)で小学館文学賞、サンケイ児童出版文化賞、『ステゴザウルス』(マガジンハウス)『迷い鳥とぶ』(理論社)で路傍の石文学賞受賞。寡作ながらマイペースで作品を発表し続けている。主に現代に生きる少女を主人公に、日常生活や人の心の奥に潜む不定型な「何か」を独自の繊細さで描き出す。
昨日に図書館から借りてきた岩瀬成子さんの「わだかまってばかり日記」 にあったビートルズ映画を見にいったエピソードを話題にしたのですが、どう も当方は、読み違いをしたことによって、昨日のように記してしまったのでは ないかと思うことです。 (岩瀬さんが「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」を見たのは、いつで あったのかということについてです。当方はこの映画をこの町の封切りの時に 見ておりまして、それは1964年11月末のことになるのですが、その時に当方 は中学2年生でありました。当方と同学年の岩瀬さんの書いているのを見て いましたら、高校生の頃のように見えて、そんな時に、この映画の上映はあ…
図書館本の入れ替えとなりました。 ここのところ中村稔さんの「私の昭和史」にかかりっきりでありまして、 残り「完結篇」二冊を含めて千ページほどもありますので、図書館から借り ている本はなかなか読むことができずであります。 とはいっても、図書館へと行きますと、なにかつまみ読みできるものはない かと物色をすることにです。 このようなときには、ぱっとページを開いて、読めるようなものがいいですね。 そういうことで、ブックガイドとしても読むことができるような二冊を借りるこ とにです。(そういえば、近々当方の手元にも「みすず読書アンケート特集」が 届くはずですから忙しい。) まずその一冊は、次のものです。 …
ジャングルジム:岩瀬成子著のレビューです。 ☞読書ポイント 筆者について 感想:家族問題を解いてくれるのは、子どもたちかもしれない りすさんからのnext本 ☞読書ポイント 家族の問題はどこの家庭にもある。「大人の事情」は色々あるわけだけど、なんとなくの違和感を感じ取っている子どもたちは、一体どういう風にこれらの問題を捉え、考えているのか。家族の話から見えて来る社会、そして子ども視点で見る家族とは。サラッとよめるが内容は深い。 筆者について 岩瀬成子(いわせ じょうこ)1950年、山口県生まれ。77年、デビュー作『朝はだんだん見えてくる』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞受賞。また、その後の…
「人が自分の弱い心と闘っているときに、それを笑っていいはずがないじゃない」(本文より) たまに入試に出る作家の10月の新作だ。 絶対の正しさなんてないと教えてくれる 作品なんだが、平易で読みやすいだろう。 前半は人間関係の不協和音がギッシギシ。 けど後半には響き合ってくような感じだ。 素材になりそうな箇所はさほど多くない。 俺のレビューの書き出しはこんなですわ。 犬猫禁止のマンションに住む小5女子が主人公。こっそり犬連れで引っ越してきた少年に出会った彼女が、一緒に引き取り先を探すうちに、いつしか大人のトラブルに首を突っ込んでいくようになります。 bookmeter.com 『ひみつの犬』(岩瀬…
『飛ぶ教室』が大きく扱った作品なんだが、 入試レベル未満だと思って無視してきたわ。 ざっと見て小4から小5向けかと思ってよ。 けど、中受鉄人会が上位校以上での出題が 予想されると書いたんでちゃんと読んだら 終わりの方に出題しやすい箇所があったわ。 物語は女子2人の視点を交互に切替えつつ 進むんだが、父親と別居する子が主人公の 11章と13章には注目しときたいトコだ。 社会の授業で、生活に根差した古い品を持ち寄ることになりますが、そこで女子グループの一人が大切なものを失くしてしまいます。そのグループは主人公の親友(モッチ)をいつも「しっぽ」呼ばわりして軽く見ていました。親友が昼休みも一生懸命探し…
『もうひとつの曲がり角』(岩瀬 成子/講談社) 坪田譲治文学賞を受賞したばっかしの作品だ。 この賞を取った作品では『Masato』(岩城 けい)、 『ペンギンは空を見上げる』(八重野 統摩)などが 中学入試での出題実績があるんで、要チェックかもな。 なにしろ作者の岩瀬成子も割と出題される作家だからよ。 この本はおとなしい小5の女の子が引越し先の町で 不思議な体験をして大胆さを身につける物語だ。 主人公が不思議な世界に入り込んでいき 別人のように強くなるってところが 子供が夢中になるポイントだな。 親として気をつけたいと感じたのは 物語の本筋からは少しはずれるんだが、 決めつけが言葉の凶器になる…