最近大塚英志の『サブカルチャー文学論』を読んでいた。大塚氏は大学時代民俗学を専攻し、自身の著作や批評にも民俗学的切り口が多く見られる。非常に納得させられるものがあり、氏の論考はかなり好きだ。 サブカルチャー文学論 作者:大塚 英志 発売日: 2004/02/14 メディア: 単行本 私見では本谷有希子氏もまた民俗学的――民話・おとぎ話的要素を多く自作に用い、成功している作家だと感じている。それどころか、彼女は真の現代版民話を書ける数少ない作家であると思っている。先日読んだ『嵐のピクニック』収録の「How to burden the girl」という短編について書いてみたい。 嵐のピクニック (…