2022年日本フランス合作/監督:川和田恵真/114分 今回の入管法の改悪が強引に進められる過程の中でこの美しい映画を見た。 サーリャというクルド人少女の暮らしを通して、日本が難民に対してどういう考え方を持ち、どのように対処しているのか、入管がどういう施設で、どういう論理で運営されているのかの一端がリアルに浮き彫りになっている。 なんの正論もかざさず、説教くささもなく、彼らの暮らしに静かに寄り添って描く中で、いくつもの気付きがあり、胸が痛むようないたたまれない思いに何度も駆られた。これが長編一作目という監督の手腕は見事だと思う。 作品のテーマはもとより、是枝裕和監督の助監督だったということも手…