難解な作品を前にして「かっこよく評論してるっぽく見せる」常道というかコツとしては、 「わかったような雰囲気を醸しつつも言葉は濁し、後に『正解』が提示された時に恥をかかないよう、致命的な誤読をしている証拠を残さない」 ことです。 内容に対する具体的な言及は避けて、「すごい」「尊い」「ヤバい」「天才」「漫画が上手い」「涙が出た」「エヴァ」とか、わかってる風でなるべく言質を取られないフワッとした文言を選んで並べるとそれっぽくなります。 さて。 『ムラサキ』5巻より(巌男子/LINE Digital Frontier) コンテンポラリーダンスに魅せられた小太りメガネおさげ少女・一条ムラサキ。 創作ダン…