巷説百物語シリーズ

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧――。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが……。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。世の理と、人の情がやるせない、妖怪時代小説、第一弾！（紹介文引用） これは、掘り出し物だったぁ〜！！！いやぁ〜面白かった！！ この『巷説百物語』シリーズは、以前から知っていたのですが、何故、今まで手を出さなかったんだろう。それは、一重に、自分があまり時代物は、得意じ…

こんばんは、紫栞です。 今回は、京極夏彦作品の“本”ごとの時系列をまとめたいと思います。 京極夏彦作品は基本的にどの作品も同一世界線で描かれているため、シリーズや出版社の垣根を越えて事象や人物が繋がるように描かれています。 今まで各シリーズの刊行順や時系列などは当ブログでまとめてきましたが、 www.yofukasikanndann.pink www.yofukasikanndann.pink この数年の間にスピンオフ作品やシリーズ外作品が刊行され、京極作品全体の時系列が何やら複雑に入り組んできましたので、整理するために書き出してみようかと。ま、『鵼の碑』読んだら各シリーズの繋がりを噛み締めた…

久しぶりの巷説シリーズ！！相変わらずのお弁当箱本で嬉しいです←え？ｗ でも、今回は６００ページも超えてないくらいだから、まだ少ない方ですかね←えｗ 舞台は江戸から遠く離れた遠野に移り、主人公も遠野南部家当主の密使として 暗躍する宇夫方祥五郎。遠野保の民草に流れる噂話を調べ、真偽を見極めて逐一 当主の義普に報告せよとの密命を受け、巷の動向を探っていた。すると、巷の 世事に詳しい乙蔵から、遠野南部家御用達の菓子司の山田屋から、座敷童衆が 出ていったのを見たと告げられる。山田屋の内情を聞くと、当主の息子が嫁を 娶ってから変事が続き、息子は病で寝たきりになり、客足も途絶えがちだという。 当の嫁も人前に…

こんばんは、紫栞です。 今回は京極夏彦さんの『前(さきの)巷説百物語』をご紹介。 はじまりの物語 江戸時代を舞台に、御行の又市率いる一味が、公には出来ぬ厄介事の始末を金で請け負い、妖怪譚を利用した仕掛けで解決させていく妖怪小説のシリーズである【巷説百物語シリーズ】。 www.yofukasikanndann.pink 『巷説百物語』 www.yofukasikanndann.pink 『続巷説百物語』 www.yofukasikanndann.pink 『後巷説百物語』 www.yofukasikanndann.pink と続いてきてのシリーズ第四弾が『前巷説百物語』なのですが、今作は前三作で…

こんばんは、紫栞です。 今回は京極夏彦さんの二大妖怪シリーズの内の一つ『巷説百物語シリーズ』をご紹介。 二大の内もう一つは『百鬼夜行シリーズ』ですね。 www.yofukasikanndann.pink 巷説百物語シリーズとは 江戸時代から幕末、明治が舞台。昭和を舞台とする『百鬼夜行シリーズ』に繋がる構造になっています。 道を通せば角が立つ。 道を外せば深みに嵌まる。 彼誰誰彼丑三刻に、そっと通るは裏の径。 所詮浮き世は夢幻と、見切る憂き世の狂言芝居。 見過ぎ世過ぎで片をばつけて、残るは巷の怪しい噂――。 現実ではどうにも処理できない困った問題、八方塞がりの状態を“妖怪”という人知を越えたもの…

「前向きに，どんなことがあっても，くじけずにそれをのりこえること。元気を出して，どこまでも前を見て進みつづけることだ」（『続巷説百物語』，京極夏彦，KADOKAWA） 続巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川文庫) 作者:京極 夏彦 KADOKAWA Amazon ○人生はままならないものであり，人生に困難や苦労は付き物ですが，人生に絶望してしまってはいけないのだと思います。たとえどのような逆境（苦境）にあったとしても，たとえどのような不運に見舞われたとしても，幸せな人生を送るための努力を投げ出してしまってはいけないのだと思います。できないと思えば，どんな簡単なこともできません。できないと…

「誰だって好きで不幸になる訳じゃないよ。」（『続巷説百物語 』，京極夏彦，KADOKAWA） 続巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川文庫) 作者:京極 夏彦 KADOKAWA Amazon ○ 幸せを望まない人間などいません。誰もが幸せになることを望んでいます。実際，この道を選択すれば必ず幸せになれると分かっているときに，あえてその道を選ばない人間（あえて不幸に至る道を選ぶ人間）がいるでしょうか。道に迷ったり，道を踏み外したりして不幸になってしまうのは，どの道を選べば幸せになれるのかが分からないからなのではないでしょうか。例えば，他者と競い合って社会的な成功を収め，財産や地位や権力や名声…

「幸せなんてものはね先生，どっかにぽっかり浮かんでるものじゃねェや。今ここにあるもンでやす。ただ，それを幸せと思えるかどうかーーーってことでしょうよ。」（『続巷説百物語 』，京極夏彦，KADOKAWA） 続巷説百物語 「巷説百物語」シリーズ (角川文庫) 作者:京極 夏彦 KADOKAWA Amazon ○ 幸せとは，自分がすでに十分に幸せであることに気付くことです。私たちは本来，生きているというだけですでに十分に幸せなのではないでしょうか（生きているということは一つの奇跡であり，心から感謝すべき有り難いことなのですから。）。そのことに気付くことさえできるなら，私たちは今すぐにでも幸せになれる…

台風により、明日出勤となりました。今日はその差し替えで休み。 ゆうべ泡の出る茶色いやつ呑んで寝て、今朝10時過ぎに動き出し、風呂場のタイルの目地にカビ取り塗って、放置タイムの間にイロイロやるかと思っていたところが、途中でジェルがなくなりました。とりあえず接骨院行って、その足でホムセン行って追加を買って、戻って塗り足して、部屋の掃除してから洗い流しましたよ。終わってから洗濯しつつトイレ掃除して、あとは百鬼夜行討伐しまくりながら「巷説百物語」シリーズを時系列で読んでました。 いやあ、すごかったですね。夜に突如現れたバックベアード様。 正宗の刀が絡んでいるというので、バックベアード様とのラストバトル…

病葉草紙 ／ 京極夏彦 人の心は分かりませんが、 それは虫ですね――。 ときは江戸の中頃、薬種問屋の隠居の子として生まれた藤介は、父が建てた長屋を差配しながら茫洋と暮らしていた。八丁堀にほど近い長屋は治安も悪くなく、店子たちの身持ちも悪くない。ただ、店子の一人、久瀬棠庵は働くどころか家から出ない。年がら年中、夏でも冬でも、ずっと引き籠もっている。藤介がたびたび棠庵のもとを訪れるのは、生きてるかどうか確かめるため。そして、長屋のまわりで起こった奇怪な出来事について話すためだった。 『了巷説百物語』『狐花』に続き京極夏彦の新作がまたまた刊行と言うから忙しいったらありゃしない。今年3冊目だぞ。まあオ…

こんばんは、紫栞です。 今回は、京極夏彦さんの『病葉草紙』(わくらばそうし)をご紹介。 若き日の久瀬棠庵 『病葉草紙』は『前巷説百物語』に登場した儒学者崩れの本草学者・久瀬棠庵の若き日の活躍(？)を描いた謎解き奇譚集。 『前巷説百物語』については詳しくはこちらを御参照頂きたいのですが↓ www.yofukasikanndann.pink 『前巷説百物語』ですと、久瀬棠庵は損料仕事を請け負う「ゑんま屋」の子飼連中の一人で、下谷の長屋に住む五十絡みの隠居。 妙なことまで能く知っていて、主にゑんま屋の仕掛け仕事のオチで「これはこれこれこう言う化け物の仕業ですよ～」と断言して周囲を納得させるといった役…

やっと半分こえました… 了巷説百物語 (角川書店単行本) 作者:京極 夏彦 KADOKAWA Amazon よ、よみおわらん…連休中に読み終わりたい…。手で持ってると腕がしびれ、肩に担ぐと肩がしびれる、紙の辞書かついで学校通ってたころのほうが楽だった、これが霊験あらたかな書で御座い、なんていうことはないんだけど、これは文庫になるときどうなるんだろ？片手で持てなそう…。 でもやっと京極堂のご先祖が出てきた…！京極堂のシリーズのファンとしては、それは知らなかったという話が出てきて面白い。でもまだ半分をちょっとこえただけなんだよな…。わたしは京極堂のシリーズよりももっともっと巷説百物語シリーズのほう…

仕事して接骨院行ってきたので、岩下の新生姜をぶんぶんチョッパーの刑に処したのであった。これで奴は更にうまみを増す…。 西洋美術館の写本展、いつ行こうかなとぼんやり考えていたら、気がつけば明日行くことにしてしまっていた。なぜ。 とりあえず今日は泡の出る茶色いやつを呑んで寝て、スパッと起きて行ってくるか。 次の水曜の休みで鉢を洗ってベランダ掃除しよう。 最近は泡の出る茶色いやつ呑みながら「巷説百物語」シリーズを読み返しておりますが、世間の人々は酒呑みながら何してるんだろう。 「ねえみんななんだと思う？ 」 「人間が酒呑むときに何してるのかって、なあ」 「姐さんが読んでる漫画だと、酒場で撃ち合いが始…

■朝寝坊の私がまさかの早起き人間に？ モーニングルーティン22日目 5:30 起床 5:40 散歩 7:00 瞑想 7:30 仕事 最近、毎朝目覚まし時計なしで起きているので夫に驚かれます。以前は、目覚まし時計をかけてもつねに朝寝坊していたのに。3週間続けたことで、当たり前として定着しつつあります。 ■重量級の本は絶滅危惧種？ 雑然としていた本棚を整理しました。小物ケースなどを本棚に入れていたせいで、いっぱいになっていましたが、本以外のものは別に移して、不要な本を捨てました。そして、入れる場所がないので横にして押し込んでいた本を立てました。すると、見るのも嫌だった本棚が、お気に入りの場所に変わ…

仕事して接骨院行って、帰ると届いていたこれを読み耽っていたら1時回っておりました。 仕方ない。もう35年から追いかけて読んでるんだもの。 ということで、今日はもう何も語ることはない。 明日も仕事だからいい加減寝るよ。 帰ったらもっとガッツリ読みたい。とはいえ、巷説百物語シリーズも読み返したい。 迷う。 とりあえず明日はうずらの卵と生ハム買ってこないとな。 まじでもうフートン出して寝ます。 もっと何かしらそれっぽいこと言ってる、まとまった分量の文章は明日以降な。

書評サイトHONZが先月で終了とのことで。 ノンフィクション本のレビューサイトは珍しいうえに、多岐に渡る分野の本が紹介されていて重宝しておりました。 能動的に動かない限り流されるようにスルスルと視野が狭くなる時代だからこそ、複数のライターが様々な本を持ち寄って紹介するサイトは貴重でした。 とても残念ですけど、めちゃくちゃ面白いサイトを13年間ありがとうございました。 それはそうと、HONZで興味を持って買ったまま積んである本もまだ大量にあので、この機会にちょっとでも読まなきゃね。 そんな8月の購入予定です。 30日 XBOX『スター・ウォーズ 無法者たち』 Massive Entertainm…