文庫で読みました。舞台は架空の国で登場人物も外国人名ばかりで覚えられるかな、とちょっとだけ読むハードルが高かったです。しかし、読みはじめるとわりとあっという間に読んでしまいました。ここからはネタバレありなんで未読の方は注意してくださいね。物語のSFチックな部分は丁寧なんですけどトリックが雑な印象を受けました。L字形のつっかえは、そういう形状のものを紐を使って、外から思いっきり引っ張れば可能な感じがしますし、クローズドサークルに死体をバラバラにして持ち込むのは「かまいたちの夜」とか、よく見るパターンですよね。犯人の手記じゃないところに叙述トリックを仕込むという荒業を繰り出したにもかかわらず、そこ…