追加販売の案内があり、日中にこっそり歌舞伎座に出かけて来た。 今月は、昨年亡くなった市川左團次の一年祭追善も兼ねて、昼の部では、御子息の男女蔵が主役を努める「毛抜」がメイン。切れ者ながら、スキあらば、女性(美少年にも)にちょっかいを出すという人間味あふれる主人公を好演していた。 感銘を受けたのは、舞踊劇「おしどり」で花魁と雌のおしどりを演じた尾上右近の美しさ。テレビの旅番組で拝見したルックスで、女形を演じたら綺麗だろうと薄々思っていたけれど、これほどとは。あでやかな花魁姿も良かったけれど、おしどり姿になってからの海老反りや羽ばたきなど、激しい踊りも抜群で、この力強さは歌舞伎の女形ならではとつく…