1グラム36億円の物質が存在する—カリホルニウムとポロニウムが語る希少元素の市場価値と地政学リスク 科学の世界には「市場価値」という概念が似つかわしくないものが数多くありますが、なかには1グラム当たり数十億円という価格で実際に取引される物質も存在します。今回は、世界で最も高価な取引物質であるカリホルニウムと、最も危険な物質とされるポロニウムを取り上げ、その製造コスト・用途・地政学的意味を整理します。 目次 世界で最も高価な物質——カリホルニウム(Cf-252) カリホルニウムの用途と経済的価値 世界で最も危険な物質——ポロニウム ピッチブレンドの発見と放射線の歴史 キュリー夫妻とポロニウムの命…