赤本に現代語訳が載っていないため、現代語訳を作りました。 龍谷大学を志望する人がいらっしゃったら、過去問演習にご活用下さい。 (読みやすさを優先したため、細部に細かな誤釈があります) 安元二年三月の半ばころから、兵衛佐殿は北条の姫と深い関係になり、夜ごとに通いなさっていた時に、姫君が一人生まれなさって、たいそう睦まじくお思いになる中で、北条の姫との仲も並でないものとなりなさった。 そもそも北条四郎時政の子息、小四郎義時は京へ上ることをとどめており、兵衛佐殿を守護し申し上げているときに、妹のところに兵衛佐殿が通いなさっていることを詳しくは知っていたけれど、表情に出さずに心の中で「同じ妹婿であるの…