平出隆「猫の客」を読んだ。昔読んで一度手放した本だが、また取り寄せて再読した。 清岡卓行展を見に行って清岡さんの芥川賞受賞作「アカシアの大連」を読んでいたら、「猫の客」が頭に浮んで無性に読みたくなってしまったのだ。清岡さんの方が30近く年長なのだが、共通点として野球好き、詩人、私小説があげられる。もう一つ共通点を探せば、どちらも「名誉教授」になるほど長く大学で教鞭を執っていたことか。作家が教職を兼ねているのは珍しい話ではない。とにかく、読んでいて平出さんを思い出したのだ。 ウィキペディアには詩人・散文家とある。散文家とはあまり聞かないが、大江健三郎さんの評価が高かった人で、読んでみて非常に端正…