Hestina属のチョウと近縁な種として、オオムラサキ Sasakia charonda が知られています。エノキを食樹とするこれらのチョウは生態学的にも似ていますが、オオムラサキは、まとまった広範囲の雑木林と林縁の豊富なエノキがないと生息できないようです。成虫のエネルギー源となる樹液の供給や、越冬幼虫が要求する湿気の維持などが関係していると考えられます。 私は時折オオムラサキの越冬幼虫を採集してきて自宅で飼育し、生態観察をしています。今年もすでに数頭の成虫が羽化し、無事採集地に放蝶することができました。一昨日、最後の蛹から羽化しましたが、非常に小さな♂の個体でちょっと驚きました。 前翅長が4…