●歌は、「真木の葉のしなふ背の山しのはずて我が越え行けば木の葉知りけむ」である。 広島市安芸区上瀬野町上大山万葉歌碑(小田事) ●歌碑は、広島市安芸区上瀬野町上大山にある。 ●歌をみていこう。 ◆真木葉乃 之奈布勢能山 之努波受而 吾超去者 木葉知家武 (小田事 巻二 二九一) ≪書き下し≫真木(まき)の葉(は)のしなふ背(せ)の山しのはずて我(わ)が越え行けば木(こ)の葉知りけむ (訳)杉や檜(ひのき)の枝ぶりよく茂りたわむ背の山であるのに、ゆっくり賞(め)でるゆとりもなく私は越えて行く、しかし、木の葉はこの気持ちがわかってくれたであろう。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫より…