建築家の自邸

銀行ローンの手続きをして土地の契約を結び、残金取引は1か月後となった。その間、G不動産屋さんに境界確認と敷地測量をお願いした。すんなりいったように書いたがそんなに順調でもない。土地購入融資は独立3年半の「銀行への信頼が薄い」頃の借り入れで、建築も絡む融資のためそう簡単にはいかない。経営計画書や予算書などをつくり、いくつかのハードルを乗り越え何とか融資にこぎつけた。 土地購入が決まると実施設計に取り組む。しかし相変わらず建築予算は厳しい。当時は賃貸マンションの自宅と市役所近くに事務所を借りていたので、その上に土地ローン返済はさらなる負担。早くアトリエ併用住宅を完成させねばならず、言わば「背水の陣…

G不動産屋さんに土地購入の予約、「銀行と相談して1週間後に最終決断する」と伝える。しかし本当はそれだけの理由ではなく、この「30度直角三角形の土地」にワクワクする計画が可能かを確かめる時間が必要だった。建築設計を生業にしている身でもこの土地購入の決断には度胸がいった。 いつものプロジェクトの様に何度も現地に行き、敷地や周辺建物の測量を行い、方位、周辺建物の日影状況を分析。さらにプライバシーはどうか、計画道路等がないか、建築の障害はないか、地盤は大丈夫か？などを検討、敷地の持つ癖をあぶり出し計画を練る。 30度直角三角形敷地は変形で面積90.09㎡であり、そこでの建築はRC(鉄筋コンクリート)造…

自宅マンション内一部屋事務所から市役所近くに事務所を移し、その後にアトリエ併用の家建築まで5年半かかった。当初から自分の家を‥と思っていたが、独立時は金銭的信用が無く住宅ローンが借りにくく、お金もない。さらに敷地をどこにするかが決まらなかった。仕事も家も同敷地内となると場所の影響は重要で、なおさら選定が難しくなる。 先ずは郊外か街中かだ。夫婦共に田舎育ちで比較的郊外を好むが、生業や娘たちの登校を思えば街中が望ましい。娘たちの小学校は市内全域学区で旧市内にあった。市内どこに住んでも転校の必要はないが、小学生なので登下校しやすい方が良い。しかし街中だと土地代が高く、夫婦には予算がふんだんに有る筈も…

昨日のブログで東京たてもの園で見たタイルについて書きました 東京たてもの園のことを知ったのは ネットフリックスで放映中の イギリスのリアリティ番組「ＭＡＩＫＩＮＧ ＴＨＥ ＣＵＴ」でファッションショーの会場として 使われたのを見た時でした ファッションショーの前にモデルがデザインされた服を着て東京たてもの園の中で撮影をしたのですが現代の洋服を着こなしたモデルと江戸後期～昭和前期の建物との組み合わせが格好良かったです 東京たてもの園は 都立小金井公園の中にあるのですが小金井公園は子どもの頃に行ったきりでこのような施設が出来ていたとは知りませんでした 平成５年に、江戸東京博物館の分館として開設され…