ヒントをもらい「その後」を追う ドキュメンタリー映画「弁当の日」の撮影が大詰めを迎えた2020年3月26日、僕は大分県佐伯市の健康福祉総合センターでカメラを回していた。 当時、佐伯市役所に勤めていた柴田真佑さんらが主催する「巣立つ君たちへの自炊塾」の現場。同センターの調理実習室には、高校を卒業したばかりの若者たちが集まった。 4月から一人暮らしを始める若者たちは、地元でレストランを経営するシェフの指導で、みそ汁を作り、ご飯を炊いた。 2020年3月26日 撮影中、会場の壁に掲示されていた印刷物に目がとまった。 それは、過去の参加者たちの体験談をまとめたものだった。 失敗してもいい。それが成長に…