心あてに それかとぞ見る 白露の 光添へたる 夕顔の花🌿 光る君へ by 夕顔の君🌸 〜当て推量で源氏の君かと拝見します。 白露が光を添えている夕顔の花のような 美しい御顔のあの方を‥ 🪷夕顔ゆうがお🪷 源氏が引き受けて、 もっと祈祷《きとう》を頼むことなどを命じてから、 帰ろうとする時に 惟光《これみつ》に蝋燭《ろうそく》を点《とも》させて、 さっき夕顔の花の載せられて来た扇を見た。 よく使い込んであって、よい薫物《たきもの》の香のする扇に、 きれいな字で歌が書かれてある。 『心あてに それかとぞ見る 白露の 光添へたる 夕顔の花』 散らし書きの字が上品に見えた。 少し意外だった源氏は、風流…