家族から「最近、忘れっぽくなったんじゃない?」と聞かれて、思わず「そんなことない」と言い返してしまう。そんな場面、身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。衰えを認めるということは、これまで築いてきた自分らしさを、少し手放すように感じられるものです。だから、事実を確かめる前に「大丈夫」という言葉が先に出てしまう。それは決して意地の悪さではなく、誰の中にもある、ごく自然な気持ちなのだと思います。長年の考え方や、これまでの生き方とも重なっていて、一度決めた見方をなかなか変えられない、という方も少なくありません。家族の側も、そんな姿を見て、本人の気持ちを大切にしたい思いと、安全を心配する思いの間で…