青森県の犯罪史上最も凶悪な事件、また都市伝説「杉沢村」の始原とも言われる近親大量殺人について。 広く「一家7人殺害事件」と表記されるが、本稿では判決で「殺害」を認定されなかった女児の被害者性を鑑み、8人殺し事件として扱うことを留意されたい。 実際の加害者男性は、かつて刑法200条に規定されていた尊属殺人はおろか殺人の罪を問われることなく、市井の人として余生を送った。 事件の発生 1953年(昭和28年)12月12日午前1時頃、青森県新和(にいな)村小友宇田野地区(現在の弘前市)でリンゴ農家を営む水木福三郎方で一家8人を殺害する凄惨な事件が起きた。 ・家長の福三郎(57歳) ・長男権十郎(35歳…