運動療法の身体的効果 運動療法は、心臓リハビリテーションの中心的な役割を担っており,さまざまな身体効果が証明されている。 主たる効果は運動耐容能の増加であり,労作時呼吸困難や疲労感などの心不全症状や狭心症発作など、日常生活における諸症状を軽減して生活の質(QOL) を改善する また,包括的リハビリテーションの一環としての運動療法は,高血圧・高脂血症・糖尿病など冠危険因子を是正する. そしてこれら の総合的な効果として,冠動脈イベントの発生や心不全 増悪による入院を減らし,生命予後を改善することが報 告されている 1. 運動療法の効果と安全性 さまざまな身体効果は,運動療法開始前の身体機能や 重…