あそびにきまったかたちはない。こころにグッときたとき、ひとはあそびの世界にいる。そういうものだ。 *** たのしみのためにがまんするのでもなく、たのしさのなかにつらさがはいりこんでいるようなあそび。たのしみのなかに相応の苦みが組みこまれているようなあそび。それをしているひとはしばしば高等だとおもっているが、いってみれば原始的な、野蛮なあそびである。 インスタントにたのしさが提供されてしまうと、それがおわるとむなしくなってしまうから、そういうあそびを選んでいるのかもしれない。よろこんで苦痛に向って飛びこんでいるわけではないのだけれど、気がつくとそういうふうになりがちである。達成感だけでなく、うち…