私は暗闇にいる。 暗闇の中にひとりの人物がいる。 例の同級生だ。 ここは住職の寺の裏山にある蔵?だ。外観は完全に蔵なのだが、中は空っぽで、窓ひとつない異様な空間だった。 『朝になるまで絶対に出るな。それ以外は何をしていても構わない』 『あ、でもヘンなコトはすんなよ』 それだけを告げると住職は去って行った。 住職が言うには“浄化の堂”だそうだ。堂に向かうまでの間の会話で教えてくれた。 --------------------------------------------- 「君の中のソレは、何故あんな姿なんだ?」 住職の運転する車の中だ。私は助手席、同級生は後ろに座っている。 「彼らには実体が…