15:おわりに 《前回からのつづき》 急行「銀河」が歩んだ59年は、日本の鉄道史の中でも特別な意味をもつ時間だったと思います。戦前の名士列車を源流とし、戦後の混乱期から高度経済成長、国鉄末期、そしてJR時代へと、常にその時代の“夜の移動”を支え続けてきました。どの時代を切り取っても、「銀河」は確かな実績を残し、多くの人々の生活に寄り添ってきた列車でした。 深夜の東海道を走る「銀河」は、単なる移動手段ではありませんでした。仕事を終えたビジネスマンが翌朝の会議に間に合わせるために乗り込み、学生が帰省のために切符を握りしめ、旅人が旅の余韻を胸に眠りにつく──そんな無数の人生の断片を静かに運び続けてき…