大慈大悲の精神から、自分を害する怨敵も憎むべきではなく、自分を愛する親しい者にも執着してはならず、平等にこれらを愛憐する心をもつべきことをいう。 日本では一般に、戦いによる敵味方をとわず、一切の犠牲者を供養し救済しするなど、平等に応じる意味に使われる。
一遍上人は、蒙古襲来の際の犠牲者を、敵味方の区別なく円覚寺に供養した。
里見時成 福井県坂井市丸岡町にある称念寺では、今年 新田義貞の686回忌の法要を勤めるようですが、新田義貞とともに越前に逃れて、金ヶ崎の戦いで壮絶な討ち死にをした、正覚寺ゆかりの武将、里見伊賀守時成も686回忌になります。 伝承では里見時成の子、里見成純が、正覚寺(元は妙観寺)の開基とされています。 幼子が討手を逃れ片上の地にかくまわれ出家し、禅宗の草庵をつくったのが後の正覚寺です。 父親や親族たちの壮絶な討ち死にを目前にして成純は、怨憎を超えてさとりの智慧をうる仏道を求めたのだろうと思います。 争いのない、怨親平等(おんしんびょうどう)の願いを伝える、それが正覚寺が創設された所以でしょう。今…
一条真也です。6月23日になりました。強行開催される東京五輪の開幕式まで、あと1カ月となりましたが、この日は沖縄の「慰霊の日」でもあります。 ヤフーニュースより 「慰霊の日」は、太平洋戦争末期の地上戦の犠牲者を追悼する日です。22日午後、最後の激戦地となった沖縄県糸満市摩文仁で「前夜祭」が催され、参列者は「平和の鐘」に合わせ、犠牲者に黙とうを捧げました。23日は、わたしも数珠を持って小倉で黙とうするつもりです。 今から76年前の1945年4月1日、アメリカ軍は、ついに沖縄本島への上陸作戦を開始。日本で唯一、住民を巻き込んだ激しい地上戦が繰り広げられ、住民の死者は9万4000人に上りました。沖縄…
一条真也です。21日、わが庭の桜の老木に花が咲いているのを発見。この日、「産経新聞」の「産経書房【ビジネスパーソンの必読書】情報工場『SERENDIP』編集部」の記事冒頭に、「例年より早く桜が開花してきている。感染予防で大人数の花見は避けるべきだが、道すがらに咲き誇る桜を愛でる心の余裕は持っておきたい」とありますが、その後に『「鬼滅の刃」に学ぶ』(現代書林)の書評が掲載。 「産経新聞」2021年3月21日朝刊 書評記事ですが、「日本社会を捉える」の見出しで、以下のように書かれています。「令和2年に一大ブームを巻き起こした漫画・アニメ作品『鬼滅の刃』。ヒットの理由を、日本の伝統的な価値観とコロナ…
7月、東府中駅にて。 すももまつりの時期みたいだ。 すももまつりとからす団扇の由緒この祭は、1000年ほど前の「前九年の役」で源頼義・義家父子が奥州安部氏平定の後、当社に戦勝報告のため参拝し、神前に「栗飯」と「すもも」を供えたので「すももまつり」と言われるようになりました。からす団扇は、神代の昔、御歳神様が虫害や、災難を除く方法をいろいろ教えられたうちに「からす扇を以て、扇げ」と教えられた故事に基づいて、当神社では、からす団扇と扇子を奉製し頒布しております。 駅を出て、昼ごはん。スンガリー飯店、にしようかな。 有名な町中華らしいけど。 とりの唐揚げ、か。 町中華ってほど安い値段でもなかった。自…
2009/09/11(金)三種の慈悲については、註釈版聖典の巻末註1475頁に説明がありますが、持っておられない人もいるでしょうから、ここに書きます。①衆生縁。衆生の実体があるとみて衆生に対して生ずる世俗的な慈悲で小悲ともいう。②法縁。衆生の実体はないが、個体を構成する五蘊の法体は実有であるとする小乗の聖者のおこす慈悲で中悲ともいう。③無縁。差別の見解を離れた平等絶対の慈悲で初地以上の菩薩や仏のおこす大悲をいう。この「衆生縁・法縁・無縁」の三種の慈悲は、大般涅槃経等の経典、大智度論等の論に書かれています。通常は「大智度論に書かれている」と表わされているようです。上の説明でも難しいですが、簡単に…
2024/04/08 保坂俊司「国家と宗教」(光文社新書)-1 キリスト教とイスラームの場合 2006年の続き 後半は通常政治的ではないとされる宗教が政治に関与しているという話。アジアの政教分離はヨーロッパとはかなり違う。 第3章 仏教と政治 ・・・ 仏教には政治哲学はないというがそうではない、さまざまな国で仏教が国家宗教になっているから。とはいえ、仏教は容易に分派するので統一的な教義や政治哲学を見出すのは困難である。というのも仏教集団は不殺生で暴力装置を持たず、政治権力を持とうとしなかった。為政者を感化することを行ってきた。またインドをみると、バラモン教が差別を前提にした社会であるが、仏教は…
オモタル・カシコネ(天神六代)の武断政治がもたらした社会の混迷を、七代の両神イサナギ・イサナミは刷新させ、民衆教育を土台に天下の修理固成を成し遂げます。「和の心」を引き継いだアマテルは父祖が拠り所とした「斗と矛(トホコ)/徳治と法治」の原則を編み直します。豊かさに伴う「慢心、嫉妬、羨望」の念に諸悪の根源を嗅ぎ取ったアマテルは、「鏡(カガミ)/自制」を加えてミクサタカラ・三種神器を施政原理の根本に据えます。それは、シラヒト・コクミ事件から天の岩戸騒動、そしてハタレ騒乱を経験する中でアマテルが見出した天壌無窮(あめつちきわなし)の大原則でした。 さて、建国七十年の歴史をまもなく迎えるチャイナや、奴…
・ ・ ・ 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。 ・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・ 2024年3月17日 YAHOO!JAPANニュース「怨霊の幸う国・日本 源氏物語のもう一つの読み方とは? [写真]太宰府天満宮(GYRO_PHOTOGRAPHY/イメージマート) 主人公・紫式部を吉高由里子さんが演じるNHK大河ドラマ「光る君へ」が放送されています。紫式部によって書かれた日本を代表する古典文学「源氏物語」ですが、建築家で、文化論に関する多数の著書で知られる名古屋工業大学名誉教授・若山滋氏は、「ストーリーにモノノケの力が作用していることを意識しながら読むと、エンター…
一条真也です。東京に来ています。2日夜、この日から公開されたアニメ映画「鬼滅の刃 絆の奇跡、そして柱稽古へ」を観ました。昨年は節分当日に前作を観ましたが、今年は節分前夜に鬼退治の物語を楽しみました。TOHOシネマズ日比谷の1番シアターのスペシャルシートで長女と一緒に観たのですが、映像も音楽も最高! 至高の体験をすることができました。鬼滅ファンという長女も大感激していました。 ヤフーの「解説」には、「吾峠呼世晴原作のコミックをアニメ化した『鬼滅の刃』シリーズの『刀鍛冶の里編』第11話と『柱稽古編』の第1話をスクリーン上映する劇場版。上弦の肆の鬼・半天狗との死闘を繰り広げる主人公・竈門炭治郎の活躍…
一条真也です。103冊目の「一条真也による一条本紹介」として取り上げるのは、『「鬼滅の刃」に学ぶ』(現代書林)です。ちょうど3年前となる2021年1月28日に刊行されました。「なぜ、コロナ禍の中で大ヒットしたのか」というサブタイトルがついています。 『「鬼滅の刃」に学ぶ』(現代書林) 本書の帯 竈門炭治郎の羽織と同じ市松模様の帯には、「決定版登場!」「作者も気づかなかった(だろう)、日本人の心の奥底に触れた理由。だから老若男女の魂を震わせた!」と書かれています。 本書の帯の裏 帯の裏には「好評既刊」「一条真也著」「『死を乗り越える』シリーズ」として、『死を乗り越える読書ガイド』、『死を乗り越え…
廻廻奇譚 www.youtube.com 廻廻奇譚 有象無象 人の成り虚勢 心象 人外 物の怪みたいだ 虚心坦懐 命宿しあとはぱっぱらぱな中身なき人間 寄せる期待 不平等な人生才能もない 大乗 非日常が 怨親平等に没個性辿る記憶 僕に居場所などないから 夢の狭間で泣いてないでどんな顔すればいいか わかってるだけどまだ応えてくれよ 闇を祓って 闇を祓って夜の帳が下りたら合図だ相対して 廻る環状戦戯言などは 吐き捨ていけと まだ止めないで まだ止めないで誰よりも聡く在る 街に生まれしこの正体を今はただ呪い呪われた僕の未来を創造して走って 転んで 消えない痛み抱いては世界が待ってる この一瞬を 抒情…
1.「相互の関係性」から生じる苦悩 ①南無阿弥陀仏は智慧(ちえ)の名号 『唯信鈔文意』 以下、煩雑な言葉がならびますが、結論はすべて名号におさまります。 智慧(ちえ)の名号を称える者は、自ずと無分別智(むふんべつち)の世界に導かれるからです。 ②人間関係の苦しみ 私たちの苦しみは人間関係に起因することが多くあります。差別・偏見・抑圧・暴力・戦争・虐待・いじめ・ハラスメント・DV等。人間関係が上下関係、利害関係、優劣の関係、強弱の力関係、排除の関係であればどこかで対立が生じ、憎しみが生まれます。 人間関係が対立の関係ではなく、お互いに対等で平等な関係であることをめざすのが仏教であるように思います…
news.yahoo.co.jp 中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は15日の記者会見で、日本の岸田文雄首相が終戦の日の15日に靖国神社に私費で玉串料を奉納したことなどに対し、「歴史問題への誤った態度だ」と反発した。日本に申し入れを行い、「厳正な立場」を表明したことを明らかにした。 汪氏は「侵略の歴史を正視して深く反省することは、戦後の日本がアジアの隣国と正常な関係を回復する必要な前提条件だ」と日本側に求めた。 笑えますね。 過去の侵略の歴史だけじゃなく、今も侵略的態度を反省すべきなのが貴国の課題では? 神社参拝は日本の宗教的文化だ。 日本には死者に敬意を表する文化がある。 昔は中国に…
終戦の日にちなんで、第二次世界大戦にまつわる記事を掲載します。 今回紹介するのは、神戸市の再度山(ふたたびさん)にある大龍寺(たいりゅうじ) 3回行われた神戸市への空襲は「神戸大空襲*1」と呼ばれており、その1回目の空襲がおこなわれた1945年3月17日、緒方醇一(じゅんいち)大尉が操縦する戦闘機「飛燕(ひえん)」の体当たり攻撃を受けて、アメリカ軍のB29爆撃機が1機、再度山に墜落しました。 緒方大尉とB29の搭乗員11名のうち9名は墜落時に死亡。B29からパラシュートで脱出した2名のアメリカ兵は、後に日本軍によって処刑。 その緒方中佐(戦死により1945年3月17日付で大尉から中佐へ二階級特…
お読みいただき、ありがとうございます(^人^) 今日も、夏のような暑さ(^^; 洗濯物がよく乾いて、うれしいです(^^)/ 先日、投稿させていただきました 室生寺さん参拝 ここから、濃ゆい3日間がはじまります☆彡 mahasamadhi.hatenablog.com mahasamadhi.hatenablog.com その翌日は、翠涼(すいりょう)さんの瞑想会×私のシンギングボウル 風とひかりの響きあい~瑜伽じかん に参加させていただき mahasamadhi.hatenablog.com そして、3日目は、高野山大師教会光寿支部(護摩道場)にて (護摩大祭)に参加させていただきました。 x…