朝、目が覚めた瞬間、頭の中は空だった。苛立ちでも、疲労でもない。ただ、何もしたいと思わない。目標も、欲望も、拒否もない。システムは起動しているが、画面がまだ表示されていないような状態だ。 以前なら、この状態は「問題」だと扱われていた。今日は違う。それはただ存在しているだけで、エラーメッセージを出してはいなかった。 時間になり、私は席に着く。やりたいからではない。そこに「位置」が用意されているからだ。椅子は調整せず、机も片付けない。画面が点き、カーソルが昨日終えた場所で点滅する。 脳は指示を出していない。それでも手はすでにキーボードの上にある。指先が落ちるとき、確認も迷いもなかった。ただ、打つ。…