6 瞑想の心理学的意義を脳科学が明らかにした 深層心理学の発達により見出された、5で述べた瞑想体験の意義は、近年、脳科学の立場からも明らかになってきました。 ワシントン大学医学部教授のM・E・レイクル氏は次のように述べています(HP日経サイエンス「浮かび上がる脳の陰の活動」)。 私たちの脳は、話をする、本を読む、といった意識的な仕事を行っているときだけ活動し、何もせずぼんやりしているときは脳もまた休んでいると考えられてきた。ところが最近の脳機能イメージング研究によって驚くべき事実が明らかになった。安静(無心)状態の脳で重要な活動が営まれていたのだ。しかも、この脳の「基底状態」とも言える活動に費…