子どもの頃、水に顔をつけることが怖かった。 お風呂でもシャワーの水が顔にかかるのを嫌がり、シャンプーハットは小学生になったばかりの頃も使い続けていた。 プールの授業は泣くほど嫌だった。プールに入る前に、シャワーのトンネルみたいなものを潜らないといけなかったが、みんながキャッキャと楽しみながら浴びる中で、自分だけシャワーを目の前に立ち止まり泣き出してしまったこともある。 中学を卒業する頃になってようやく、顔が濡れることに対しての恐怖は消えていった。 こうして最初は怖くても、時間の経過とともに慣れていけば怖く無くなるものがある一方で、何度経験しても慣れないものがある。 それは、自然のおそろしさだ。…