〔3〕 根源的蓄積過程にかんする叙述を冒頭におくべきだ、と考えたことも無益ではなかった 何十年も前に、私が当初、ソ連製の経済学教科書の圧縮版のような二つの本を読み比べて、経済学の本では、資本の根源的蓄積過程(本源的蓄積過程、原始的蓄積過程とも訳される)にかんする展開を冒頭におくべきだ、と考えたことも無益ではなかった、と今日的に私はおもう。 商品に始まる『資本論』の体系的叙述を、根源的蓄積過程によって生みだされた資本制生産を解明したものだ、と私は頭から=何ら疑うことなく考えたからである。 いまから考えると、ソ連製の圧縮版教科書では、商品にかんする展開、すなわち商品の使用価値および価値、そして商品…