訓読 >>> 417大君(おほきみ)の和魂(にきたま)あへや豊国(とよくに)の鏡の山を宮と定むる 418豊国の鏡の山の岩戸(いはと)立て隠(こも)りにけらし待てど来まさず 419岩戸(いはと)破(わ)る手力(たぢから)もがも手弱き(たよわ)女にしあればすべの知らなく 要旨 >>> 〈417〉あなた様の御心にかなったというのでしょうか、遠い豊前国の鏡の山を墓所と決められて。 〈418〉豊国の鏡の山の岩戸を閉ざして籠ってしまわれたらしい。ここ大和でいくらお待ちしても、おいでになって下さらない。 〈419〉岩戸を打ち破る力がほしいけれど、私はか弱い女の身であるので、どうしていいか分からない。 鑑賞 …