著者の博士論文である 竹野真帆. (2014). オンラインゲームの訴求力とその若年層への影響を出版したもの。オンライゲームのポジティブな側面を示そうと、いろいろと悪戦苦闘している論文である。本のタイトルは売れ行きとかを考えて、ちょっと変えたということだと思うが、もとの博士論文のタイトルのままのほうが内容に対する誤解は少ない。 タイトルからして、渋谷先生とか、坂元章先生ライン系の内容だと思っていたのだけれども、そういう内容とはけっこう違った。 ■「研究I」 序盤の「研究I」ではだいぶ長々とジュネットの話をしたり、ジェンキンス、トドロフ、ブレモン、バルト、レヴィ・ストロースなどへの言及が続き、物…