[英] Designated player (略称:DP)
指名選手とは、ソフトボールにおける制度のひとつ。
概要
- DPを採用する場合には、その人数は常時1名に限られ、試合開始から終了まで継続しなければならない。また、DPはどの守備者につけてもかまわないが、その試合中は同じ打順を継続し、DPを採用した場合には10人で試合を行うことになる。
- DPもFP(Flex Player/DPの代わりの守備者)も、いつでも他の控え選手と交代できる点では他のプレーヤーと何ら変わるところはなく、出血を伴う負傷の場合に代替プレーヤーを使うことができる点も何ら変わりはない。ただし、DPもFPもスターティングプレーヤーであれば、いったん試合を退いても一度に限りリエントリー(再出場)することができ、「攻撃だけ」「守備だけ」に限定されることはない。
- DPは、基本的には攻撃を重視して起用されるプレーヤーだが、FPの守備を兼ねて守備につくことが可能である。この場合には、DPが打撃・守備ともに行うことになり、試合に出場しているプレーヤーは10人から9人になる(DPがFPの守備を兼ね、攻撃・守備共に行う場合には、FPはいったん試合から退いたことになる)。
- 逆に、FPがDPの打順に入って打撃を行うことも可能で(DPが塁上にいる場合にFPがDPに代わって走者となることも可能)、この場合にはFPが打撃・守備ともに行うことになり、DPがリエントリーしない限り、試合に出場しているプレーヤーは10人から9人になる(FPがDPの打撃を兼ね、攻撃・守備ともに行う場合には、DPはいったん試合から退いたことになる)。
- ただし、DPとFPが完全に入れ替わり、DPが守備のみ、FPが攻撃のみを行うことは認められず、これに違反するとDP違反(不正交代)となる。
さらにDPがFP以外のプレーヤーの守備を兼ねた場合には、DPのついた守備者がOPO(Offensive Player Only/打撃専門選手)となり、DPがその守備を兼ねている間は打撃のみを行うことになる。
沿革
1979年にISF(国際ソフトボール連盟)ルールに、指名打者(DH)制度が採用された。DHは打撃専門のプレーヤーで守備につくことはできず、DHの代わりの守備者は、守備専門のプレーヤーで打撃を行うことはできなかった。また、DHはスターティングプレーヤーであってもリエントリーは認められなかった。JSA(公益財団法人日本ソフトボール協会)ルールにも1980年から採用されていた。
2002年のISFルール改正で、指名打者制度が指名選手制度に改正され、守備につくこともでき、スターティングプレーヤーであれば、リエントリーもできるようになった。